藤井碧峰
1990年2月富山県砺波市生まれ。平成生まれの若手書道家として、古典臨書に基づく正統派の書が持つ本物の字の良さを追求しながら、現代的で、誰よりも敷居の低い、身近な書道家を目指して活動しております。第七回比田井天来・小琴顕彰佐久全国臨書展 天来賞受賞。令和元年、日本三霊山 立山山頂 雄山神社峰本社に看板奉納。
INFORMATION
11月7日から10日まで、金沢市薬師谷公民館にて金沢教室の皆さんの作品展示をさせて頂きました。
この更新していない期間に若干生徒さん増えたので、以前から準備して頂いていた生徒さん10名の作品のみなのですが、半紙作品は全員書いて頂きました。
なお、昨年の展示はこのような感じでした。
同じ場所を使っているのでよく分かるのですが、生徒さんの人数の都合で作品展数が少なかったため近寄って作品を撮って誤魔化しております笑
今年は半切作品(約138x35cm)を書かれる生徒さんが現れ始めたことで迫力が一気に増しました。
(そうなると指導者が必死で自分の作品飾らなくても良くなります)
普通に紙や額等を仕様して教室の看板を書いても良かったのですが、今回はTシャツで作ってみました。
従来の書道教室と違う、だけど正統派の書を学ぶ場所が藤井碧峰書道教室なので普通のことはしません。
また、筆文字Tシャツから始まった事業もここまで来ましたよ、という意味合いも若干含んでおります。
展示会場では私の金沢教室への想いもキャプションにして飾らせて頂きました。
直前に思い立って作ったものですが、やって良かったなと思います。
特に、想いを持って色んな事業を行ってきたこともあるのですが、それを心のうちに留めていても正しくは伝わりません。
わざわざ隣の県から書道家が商売しに来るな、という心無い意見があったとしても、そもそもの事業に対する考え方が違うので、理解して頂く必要性があると思っております。
以下は実際に記した文の内容です。
■金沢教室の紹介
藤井碧峰書道教室 金沢教室は2020年2月より始動しました。富山県砺波市在住で、書道家としては若手と呼ばれる私が、この金沢の地で書道教室を始めても軌道に乗る確率は極めて低く、大変な道のりでありました。
何故この地で教室を開くのか。それは石川県内で主流の書風と全く違うものを提供できると感じていたからです。書には地域性というものがあるため、好き嫌いがあるのは否めませんが、きっと誰かに受け入れて頂けると信じてやってきました。書道教室というのは良くも悪くも指導者の字に似るものなので、ただ“習いたい”という気持ちだけではミスマッチングが生じてしまいがちで、私はそれを不幸なことだと捉えています。当方ではそれを理解して頂いたうえでご入会頂けるように努めております。
【生徒にとっても講師にとっても理想郷のような教室を作る】
【人のためにならないことはしない】
という想いで始めた教室は、今たいへん充実した空間になりました。指導者が何かを強制するのではなく、生徒自らが内的動機によって「これを書きたい」と感じ、挑戦できる環境が生まれました。
そうして昨年よりも今年は更にパワーアップした金沢教室の展示です。ご高覧頂きますようお願い申し上げます。
金沢教室は厳しい環境のもと成り立ってきた背景があるため、特に私の想いを具現化したようなところがあります。
それぞれの目標意識が高く、数カ月~1年半しか習われていない生徒さんであるにもかかわらず、2回目の文化祭でこれほど立派な展示ができるとは想像もしていなかったというのが私の素直な感想です。
ちょうど1年前ほどから古典臨書を熱心にする方が現れ始め、今やそれがスタンダードになりつつあり、本当の書の魅力に皆さんが引き込まれつつあるのを喜んで見ております。
こうして習いたての方が大きいサイズの作品を見て、「私も一年後こういうの書けるようになるのかしら?」という台詞を放つのはほぼほぼ定型文のような話なのですが、それは頑張ったら書けるようになるというより、【やるかやらんか】だけの話です。
特に半切サイズ作品は達成感、楽しさ、学べる要素の多さなど、半紙サイズではなかなか感じ取れないことが一気に得られるため、本当に魅力的だと思っております。
より一層生徒さんが書の楽しさに触れ、良い雰囲気の教室となるよう、努力を積み重ねて参りたいです。
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