藤井碧峰
1990年2月富山県砺波市生まれ。平成生まれの若手書道家として、古典臨書に基づく正統派の書が持つ本物の字の良さを追求しながら、現代的で、誰よりも敷居の低い、身近な書道家を目指して活動しております。第七回比田井天来・小琴顕彰佐久全国臨書展 天来賞受賞。令和元年、日本三霊山 立山山頂 雄山神社峰本社に看板奉納。
INFORMATION
本格的筆文字Tシャツのラインナップ見てお気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、私は日本史大好き人間です。
【手書き表札、彫刻表札書体ギャラリー|楷書・行書・隷書】では日本史に出てくる有名人の方々のお名前を取り上げさせて頂いております。
とりわけ戦国時代が好きだったりしますが、地元の郷土史というものにも興味があります。
戦国時代の武将の中で誰が一番好きかと聞かれれば「上杉謙信!」と即答します。
以前、藤井家の発祥はどこなのか、何が理由で今の地に来たのかなど調べたりしましたが、これが上杉謙信と関係があってビックリしました。
元々藤井家は南砺市の宗森城の城主でしたが、上杉謙信に攻められて今の砺波という地に移り住むことになりました。
歴史的にはやられた身ですが好きだなんて、知らないって恐ろしいことですね。。。笑
本当なら上杉謙信好きなら毘沙門天の「毘」って書けば良いんですが、ちょっとマニアックな気がして書いていません。笑
需要ありましたら書きますのでメッセージくださいね!
その好きな武将、上杉謙信の最大のライバルだった武田信玄。
武田信玄が軍旗として掲げていたのが「風林火山」という字。
「其疾如風、其徐如林、侵掠如火、不動如山」を略して風林火山。
歴史好きならお馴染みの言葉じゃないでしょうか?
本格的筆文字デザイナーが書く風林火山はどのようなものか。
まずは「風林火山」を見て頂きましょう。
この字はとにかく難しいんですよね・・・(頑張りました)
風林火山はそれぞれの言葉の意味合いが難しいです。
「風」は風のように軽く、重くならないように1、2画目を書きます。
「林」は静かになので、周りに合わせつつ線がうるさくならないように書きます。
「火」は攻めることを示しますが、画数が少ないので太めにして渇筆を入れます。
「山」は動かないので、力強く堂々とした表現を心がけて書きます。
これらの字の要素をそれぞれ取り入れた上で全体のまとまりを作りますが、たった4字しかないうえ、「火山」と画数が少ない字が続くのが厄介です。
次に「其疾如風、其徐如林、侵掠如火、不動如山」を見ていきましょう。
こちらは字数が16字もあります。
しかも同じ字が出てくるというなかなかの曲者・・・(「其」×2、「如」×4)
こういう同じ字が出てきた時にどう対応するかで書道やってきた経験が見えてきたりするんですが、一つ一つを違わせて書かなくては面白くありません。
私の先生からは「一つ一つ違わせて書くのは書道家の意地」と言われますが、まさしくその通りだと思います。
また大きい字の箇所も作れば小さい字の箇所も作ります。
大きい字の隣は小さい字を並べ、小さい字は太めに書いて大きい字は軽く書く。
書道やっている方からすれば基本的な要素ですがはっきり言って難しいです。
字と字の空間(間合い)を作らないと風通しが悪く、見て毒々しい雰囲気になってしまいます。
そして最後に全体を見てバランスよくまとまっているか確認して終了となります。
言葉で書くのは簡単ですが、16字全て書いて1字も雰囲気を乱さず書くのは難しく、やはり書き手の経験と努力とセンスによるところが大きいと思います。
書道家であろうと筆文字デザイナーであろうと、質の高い仕事をした時には要求されることは同じです。
数え切れぬ試行錯誤の上に完成したのが「風林火山」本格的筆文字Tシャツと「風林火山Ⅱ」本格的筆文字Tシャツです。
「風林火山」本格的筆文字Tシャツは「風林火山」4字の構成を背面にプリント。
「風林火山Ⅱ」本格的筆文字Tシャツは「其疾如風、其徐如林、侵掠如火、不動如山」の
16字を前面にプリント。
おススメはどちらかと言われると絞り切れませんが、デザインに時間が掛ったのはやはり16字の「風林火山Ⅱ」本格的筆文字Tシャツのほうなので、こちらがおすすめです。
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