藤井碧峰
1990年2月富山県砺波市生まれ。平成生まれの若手書道家として、古典臨書に基づく正統派の書が持つ本物の字の良さを追求しながら、現代的で、誰よりも敷居の低い、身近な書道家を目指して活動しております。第七回比田井天来・小琴顕彰佐久全国臨書展 天来賞受賞。令和元年、日本三霊山 立山山頂 雄山神社峰本社に看板奉納。
INFORMATION
私はメールでもよくお客様からご感想を頂けたり、楽天でレビューでご感想を頂いていたりして大変嬉しいのですが、制作に心を込めて行い、梱包から発送まで真心こめて自分で行います。
作品に対する褒め言葉も嬉しいですが、時々梱包を褒めてもらえるのも嬉しいです。笑
書道家なので誠意持って書くことは当たり前ですが(そうじゃない方も多いようですが)、お客様のもとへ確実に完璧な状態で送るということは重要なミッションです。
前の職場は輸出の保税倉庫でした。
富山県内外のお客様から多様な製品が倉庫に集まり、それをコンテナに積むという作業をしていたのですが、私は事務職員でしたがよく梱包のお手伝いもしました。
なかには危険品であったり高級品もあるのですが、いかなる場合にもダメージがあってはいけません。
あの時の意識というものが未だに徹底されているため、梱包においては常に完璧を意識して行っています。
見た目が綺麗に見えることも大切なのかもしれませんが、何よりも中の作品を守り抜くことが第一です。
そしてそれはお客様のもとで開封される際に何かがあってもいけません。
様々なパターンを想定して梱包材を使い分けています。
万が一作品にダメージがあった際のことを考えると・・・
ゆうパックには保証があるといっても、やはりその作品は唯一無二のものですから無いように徹底するしかないです。
最近は富山でのコロナ状況は少しは落ち着き、出来る範囲で人に会うようにしています。
作品をご購入頂いたお客様に直接お届けするということを最近何度か実現できました。
これには先述のように大切な作品を直接お届けするという自分の安心感のためでもあります。笑
全国のお客様をお相手させて頂いているので全てとはいきませんが、ご感想を直接言葉で、顔を合わせてお聞き出来ることは幸せなことです。
その時感じた感情、それを忘れることなくこれからも制作していきたいなと。
先週も車仲間の方からご依頼を頂いていた六字名号をお届けしに行ってきました。
お父様がお亡くなりになられて、その際に見つけられたのが私の掛け軸だったとのことです。
私はお坊さんという肩書きはありませんので及ばない点も多いとは思います。
だけど出来る範囲でそれを勉強し、それとは何かを解したうえで書かせて頂いております。
任せて頂くからには心のある、その時の精一杯の書をお届けすること、これが私にとっての誠です。
「眺めていてありがたくなります」
「良い掛け軸を本当にありがとうございます」
この言葉を頂いた時、書道家であることが自分の運命だったのだと悟ります。
自分の中ではもっと年を取ってから書くつもりだった南無阿弥陀仏。
書道家になって誠意込めて仕事をしているうちに、人が認めてくださり制作の機会を頂きました。
そしてその掛け軸を受け取ってくださる方がいらっしゃることは幸せなことです。
全ては書道家になったことによるご縁です。
人として必要とされることは本当に幸せなことです。
日曜日は手書き表札のお届けでした。
良い雰囲気のご夫婦の方でお話も盛り上がり楽しいお時間を過ごさせて頂きました。
実物をお渡しした際にも本当にお喜び頂けて、今回も良い仕事ができたなと思いました。
最初は表札も恐れ多い商品で、途中から販売を始めた商品だったのですが、それもそのはずでその家の顔となるものなのです。
基本的に私は守りに入る人間なので、不足していたり妥協するようなものなら書かないというスタンスです。
私からすれば「そんなん誰でも書こうと思えば書けるんじゃない?」ってスタンスの人は危ないですけどね。(自信過剰の人が苦手)
でも臨書という自分と古典の戦い?の中で書の精度が高まり、字の質も上がってきて書いた織田信長が好評となり未だに「イメージ画像の織田信長みたいに書いてください」とよくご注文を頂きます。
いつも手書き表札を制作する際には何パターンかイメージ画像をお客様に提示するのですが、最初にイメージ画像をお見せするということは結構リスクのあることです。
それと大きく異なってはいけませんし、それ以上に良くするくらいの気持ちでいなければお客様に満足して頂けません。
これもまた書き込みにより精度をかなり高めることに成功したからこそ実現しています。
とにかく誠実に、沢山練習し、古典を臨書し続けること。
これがお客様にはご理解頂けなくても、お客様にとって最高の作品をお届けするための自分の為すべきことなのだと思います。
どんな時も誠実であること。
そんな純粋な気持ちをいつまでも失わないでいたいと思います。
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