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書道の世界で結果を残していくためには

数値では表せない世界

11月中旬になると筆の直し方や上達方法に関するブログの記事のアクセスが増えます。

非常にありがたいことではありますが、伝えたいことが一つの記事にまとまることもなく今回も大切なことを記してみたいなと思っています。

書道で結果を残すためには

私自身小さい頃から”ストイックだ”なんて言われてきた人間ではありますが、単純に物事の本質に対して素直に動いてきたなというだけのことです。

書道の世界というのは数字では表せません。
スポーツの世界ではタイムや得点といった数値が成果に現れます。
これは審判の判断によって稀に変動することがありますが、基本的には強い人が実力を数値に反映させて勝利を掴む、そんな流れでしょう。

フィギュアスケートやスキーのモーグルのように審査員を必要とし、その人たちの独断と偏見によって得点が計算される競技においては、結果は実力が全てだとは言えません。

それはオリンピックでの浅田真央選手や上村愛子選手を見ても分かることです。

書道作品

書道界も同じです。
人が見て、人が得点を決めている限り、実力を数値化することはできません。
他の芸術においても同じことです。 

だからといって悲観的になることはないです。
下手すると一部の人やグループだけが上手くいくようなシステムになっているかもしれません。
実力が無くても。

でも人間はそこで諦めたり、他の人のせいにしちゃだめですよ。
いつも私が小さい頃から感じていることがあります。

【認められないなら、認めざるを得ないようにしていく】

これが自分の見つけた唯一の答えです。
くだらない答えかもしれませんが、これが理不尽な状況においても勝ち上がるやり方です。

例え書き初め大会であっても作品展であっても、社内の評価であっても。
本当に良いモノは良い。
それはいつの時も存在するものです。

それなら相手がどんな目で見ていても、嫌でも良しと認めざるを得ないものを作りあげていこうじゃないでしょうか。
もう、これを良いと言わなければ恥ずかしいと思えるほどのものを。

それは人によっては遠い存在なのかもしれませんが、それくらいの根性を持っていないとこの不明確な世界は生きていけません。

ましてや書き初め大会などは、知識も全くない学校の先生が見ていることが多いです。
雰囲気で何となく決めることが多いそうです。
それでも良い雰囲気がひしひしと伝わる作品なら選ばれます。

 看脚下|書道作品

実にくだらないことは、まともに努力もしていないわりに他人(審査員等)のせいにして
「見る人の好みに合わなければ成績が良くならない」
と思う人が多いことです。

誰でも認めるような実力がある人が言うなら格好がつきますが、そうでも無い人が言っていても格好もつきません。

自分のような人間からすると、
「ならあなたは本当に良いものを書けているの?」
と言いたくなります。
残念ながら大抵の場合はNOです。

書作競書 

自分が数年前、まだロクに書道界のことを知らずに書作という競書誌を取り始めた頃、全く成績が出ませんでした。
恥ずかしいくらいに駄目でした。

だけど他の人もあきれるくらいに枚数を書きこんでから提出して、ある程度時間が経ってからは写真版によく載るようになり、年間でもトップクラスの掲載数だったことがあります。

今はと言うとたまに載る程度で、これも書き込んで無いから当然だなと感じています。
器用、不器用、天才、凡才問わず、努力しないことには何も起きません。

本当に頑張っていれば成果は出ます。
ただ自分で頑張っていると自覚しているレベルというのは話になりません。
そこには何か自己満足が伴っているからです。

自分で周りが見えなくなるほど没頭できたなら本物かもしれません。

いずれにしてもいつの時代も、どんな環境でも、あなたより頑張っている人間がいるはずです。
あなたより苦しんでいる人がいるはずです。
私が事業として書道家をしていても、いつも同じ感覚で戦っています。

上には上がいるのだからこそ、ある程度形の決まった成果を求めるのではなく、自分の限界を求めていくような広い世界観を持った人が、本物を手に入れるのでしょう。

この記事の著者

藤井碧峰

1990年2月富山県砺波市生まれ。平成生まれの若手書道家として、古典臨書に基づく正統派の書が持つ本物の字の良さを追求しながら、現代的で、誰よりも敷居の低い、身近な書道家を目指して活動しております。第七回比田井天来・小琴顕彰佐久全国臨書展 天来賞受賞。令和元年、日本三霊山 立山山頂 雄山神社峰本社に看板奉納。

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