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30歳になりました

30代に突入しました

2月17日のことですが誕生日を迎え30歳になりました。
20代というワードは使えなくなってしまいましたが、それも書道家としては若手の部類に入りますので、若手書道家として頑張っていきたいところです。

誕生日も構わず仕事をしていました。
これは仕事人として当たり前ですが、最近は一切休みがなく昨年の8月ごろからずっと全力疾走で来たなという感じです。

芸術や音楽の世界で食べていくことは難しいと言われているのは承知のこと、この書道界も同じことです。

自分は27歳のうちに会社に残り続けるか、退職して独立起業するかの意思決定をすると25歳の頃から決めていました。

そして退職した時には28歳。
前職の仕事の内容も色々分かってきて、周りの信頼も厚く楽しい時期ではありました。

一度何もかもを失った気持ちでいました。
何かを得ようとする時、何かを失います。
それは知っていました。

そして6月には無名の書道家として独立起業をしました。 
技術や腕に何の裏付けもなく、単純に自分の字で勝負していくことが自分に与えられた課題でした。

最初は売上も全く無いし、することが無いしで、半年頑張って駄目なら違う事業に切り替えよう・・・とも思うこともありました。 
でも元々あえて難しい道を選んだのは自分でしたからね。
だから信念だけで進んできました。

そんな苦しい時期がずっと続いたけど、今は仕事に追われて藤井碧峰がもう1人、2人ほどいないと回らないような状況です。
仕事があること、これは幸せなことです。

仕事があることの喜びが分からない人もいるかもしれません。
自分はいつも”こんな自分でも”と思うところがあるので、任せて頂けた時の喜びは大きい。
だからこそ真剣に書に向かえるのなとは思います。

会社にいると「もっと給料上がらないかな」「こんな仕事あほらしい」と思うことがあるかもしれません。
でもそれもまた、かつて自分が下した選択あっての現在地点です。
自分の実力に応じた現在があるのです。

現状を変えるには、自分が変わるしかない。
自分の手で変えていくしかない。

例え会社組織の中の人間であっても、もっともっと出来ることはあるはずだ。
周りが動かないなら自分が動くしかない。
動かせないことが分かったら身を引くしかない。
そう思います。

今もそう大して状況は変わっていないけど、苦しい時を経験して。
ご依頼が増えてきて、書道教室に生徒が増えて、仲間が増えて。

今の生活があるのは素直にご縁を頂いた皆さんのおかげだと感じます。
そんな気持ちで迎えることができた30歳の誕生日は、起業家としても人としても成長できたように感じます。

これから先も色んな出会い、ご縁があるとは思いますが、この感情だけは力尽きるまで失わずにいたいと願います。

この記事の著者

藤井碧峰

1990年2月富山県砺波市生まれ。平成生まれの若手書道家として、古典臨書に基づく正統派の書が持つ本物の字の良さを追求しながら、現代的で、誰よりも敷居の低い、身近な書道家を目指して活動しております。第七回比田井天来・小琴顕彰佐久全国臨書展 天来賞受賞。令和元年、日本三霊山 立山山頂 雄山神社峰本社に看板奉納。

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