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【卓球】初心者への指導方法・コツ

とある卓球好きな書道家のブログ

コーチとして中学生の卓球の指導をするようになってもう3年以上になるわけですが、卓球というのは非常に奥が深いです。

初心者への卓球指導方法・コツ

つくづく難しいなと感じるわけですが、それもそのはず、卓球は五次元で考えるスポーツだからです。

この五次元は、前後、左右、上下、スピード、そして回転です。(確か)

回転というのが卓球における最大の特徴です。

これがあるためにTV等でプレー動画を見ていても、
「アレ?今何でミスしたの?」
ってことが起きるわけです。

お年寄りの方が「卓球はボケ防止に良い」とよく仰るわけですが、それは頭脳プレーが必要だからです。

非常に奥が深いわけですが、一応私も10年以上卓球をしております。 
その中で感じた上達のためのコツ等をここでは記していこうと思います。  

良い道具で練習する

当たり前のことですが練習しないと何にもなりません。

特に卓球は回転というものがある分、”ラバーの表面で球を捉える感覚”というのが非常に大切になります。

その感覚を掴むために初心者に必要なことは”弾まない道具を使うこと”です。

ラケットが勝手に弾んでしまうと、
”弾ませたい時に飛ばす、弾ませたくない時に抑える”
ということを覚えられなくなります。

また上で勝っていくためには『自分の身体で打っていく』ということも大切です。
道具に頼った打ち方では必ず無理が出てきます。

そのため、早いうちから良いもの(高いもの)を買っておけば良いだろうという考えは禁物です。
卓球は実力に合った道具選びが必要です。

初心者への卓球指導方法・コツ

またサーブの時にも弾まない道具の方が扱いやすく感覚を覚えやすいです。

そして基本、ラバーは↑の写真のように裏ソフトがおススメです。
何故なら裏ソフトは球持ちが良く、自分の操作に対して球が素直に動くからです。 

 

基礎打ち

これは文章で説明してどうにかなる問題ではありません。
本も良いですが、出来ることなら動画を見てプロの基礎打ちとはどんなものなのか見ましょう。

そして大きい鏡があると良いです。
鏡を見て素振りをしてください、そしてプロと同じように見えるまでやってみてください。

初心者への卓球指導方法・コツ

多くの初心者が出来ないことは「腰を回して打つ」ということです。

私の経験上、これは最初のうちに徹底しておかないと大抵直りません。
指導する際には”丸太を体の横を向いて掴んで正面に運ぶ”というイメージを持たせます。

構えは前傾姿勢、姿勢は低く、懐を大きく、そして足は肩幅より広げる、と言ったことも大切です。
脇が閉まり過ぎるのも良くないので握りこぶし一個入るくらいが良いですね。

台に対してのポジションも球の打球点に大きな影響を及ぼすので重要です。

回転を掛けることを覚える

最初にお伝えしたように、卓球で厄介なのは回転で、それが一番の魅力かもしれません。
初心者同士の試合では回転を使いこなした側が簡単に勝つこともできます。 

【①台の無い広い場所で下回転を掛ける練習をしましょう】 
 
その時に思い切り下回転を掛けて、自分のところへ戻ってこさせる練習をしてください。

この練習のコツは、思い切り回転を掛けたい時には、ラケットを床と平行に素早く切り、極力ラケットの上でこすらせることです。

球がラケットに当たる瞬間に「ツッ」っという音になるように、「ポン!」ではだめです。

【②下回転を台上で出せるようになりましょう】

基本的には小さい振りで出せることが理想です(初心者の大きい振りは台からオーバーしやすいので)

この時に①の練習を思い出して、台と平行になるか、ラケットをすくいあげるくらいの気持ちで球の底を思い切り切ってください。

台から球がオーバーせずに戻ってくるようになればなかなかのものです。

卓球ボール

【③横回転を覚える】

下回転に慣れたら横回転を覚えましょう。
横回転は左右ありますがどちらでも良いです。

ラケットを上下どちらかに立てるイメージで思い切り球の側面を切ると回転が強くなります。

こちらも初心者の場合は台の無い場所で思い切り回転を掛けて、切れている・切れていない球の違いをちゃんと体感する練習をしましょう。

【④サーブを短く出す】

こちらも基本中の基本ですが、何故か長いサーブを出して相手に簡単にドライブされてしまう選手が多いです。

上級者というのは台からオーバーする球を狙うものです。
これはプロ選手であっても同様です。

台からオーバーさせないためには相手のコート、ネットから30cm以内ほどの位置に
球をバウンドさせると良いです。

また意外と上級者にも効くのは切れた下回転です。

道具を覚える

一生懸命な人ならカタログを見て、次に使いたい道具を考えたりするものです。
そのうちにそれぞれのラケット、ラバーの個性を知ることができます。

卓球ラケット

カタログを見ることは重要。
何故なら卓球の試合では必ず最初にラケット交換をするからです。

初めて見る、相手する選手ならまず最初に入ってくる情報がラケットの内容です。
そのラバーが裏ソフト、表ソフト、粒高、アンチか、またスポンジの厚さ等によってイメージがつかめます。

次にラバーの特徴を述べます。

【裏ソフトラバー】

初心者への卓球指導方法・コツ
・コントロールしやすい
→オールラウンドプレーに向く
・回転を掛けやすい(回転の影響を受けやすい)
→ドライブしやすい
・各種メーカーでラバーの種類が豊富
・重くなりやすい

〇中国製ラバー(粘着系)
・球持ちが良い
・回転を掛けやすい
・スポンジが硬いので表面でこする打ち方が合う
・弾みにくいので力が必要

【表ソフトラバー】

初心者への卓球指導方法・コツ

・回転の影響を受けにくい
・ナックルボールが出やすい
・スマッシュ、ミート技術が得意
・球離れが早いのでコントロールしにくい
・自分から打たないと弾まないので積極的にプレーする人向け
・回転を掛けにくいため球が軽くなり打たれやすくなる
・表ラバーと言えど、回転系、スピード系、変化系など、沢山の種類があるため、
 根気よく自分に合うラバーを探し続けられる人向け
・表ソフトの打ち方を教えられる指導者がいない環境では不向き
・ラケットが軽くなりやすい(球が軽くなりやすい)

【粒高ラバー】

初心者への卓球指導方法・コツ

・球の回転の変化量が凄い
・相手が回転の掛かっている球を打ってきたときに粒高で返球すると、そのまま逆の回転で返る
・表面積も少なく回転を掛けにくいのに加え、極めて扱いづらい
・自分から回転を掛けることができない
・ラバーが軽い
・同じ銘柄のラバーでも僅かなスポンジの厚さの変更で全く性格の異なるラバーになる
・各社の粒高ラバーの見かけは同じでも一つ一つに個性があるため、自分に合うラバー探しが大変
・反対側に貼っているラバー次第で、粒高ラバーの性格も変わってくる(振動極性の関係?)

卓球ラケット

【シェークハンドラケット】

握手するようにして握るのがシェークハンドです(先ほどまでの画像のラケット) 

・両サイドの球を打ちやすい
・バックハンドを振りやすい
・バックサーブをしやすい
・カットマンも作れる

【ペンホルダーラケット】

初心者への卓球指導方法・コツ 

ペンを持つようなグリップのラケット(日本式、中国式がある)

・指先、手首を使いやすい
・片面ラバーの場合ラケットが軽く、積極的にフットワークして攻めるスタイルが似合う
・今ペンを使う人がいないので注目度抜群
・バック面にラバーを貼れば多彩なプレーが可能

頭を使う練習が大切

卓球は頭脳スポーツです。
そのため日頃から頭脳プレーを前提とした練習をしなくてはいけません。

基礎打ちは初心者のうちは”ゆっくりと50本続けよう”といった練習でも良いかもしれませんが、次第にそれはあまり意味をなさない練習となります。

上達に伴ってボールのスピードを速めたり、ピッチを速くしたり、卓球台から離れて打ったり、ドライブ回転で売ったり、クロス方向に打っていたのをストレートに打ったりしましょう。

そして自分がキツイと思う練習をすることが大切です。
プレーしていて気持ちよくできる練習内容は上達とは縁がありません。

フットワーク練習ならやっとやっと打てるような練習が良いのです。
またフットワークが出来ていても、打っている球が遅いというのでは試合のプレーに結び付きません。

多くのチームの練習では、『練習のための練習』をしています。
いかにして試合の成績を上げるか?ということを考えれば不要な練習が山のように出てきます。

それを無くすためにもおすすめなのがこの本です。

初心者への卓球指導方法・コツ

世界の卓球で活躍し続ける水谷隼選手の著書
「試合で勝つための99の約束事 卓球王水谷隼の勝利の法則」
「卓球王 商社のメンタリティー 負ける人は無駄な練習をする」
の2冊です。

こちらの本は昔ながらのコーチングをされている方には是非読んでいただきたいですし、現役選手の方にも必ず読んでいただきたい本です。

また卓球のみならず、指導者という立場にいる方には間違いなく参考になる本だと思います。

私はこの本とであったのが3年半前で、ちょうど卓球から遠ざかっていた時期だったんですが、本屋さんで見てみると非常に面白かったので買いました。

”目から鱗が落ちる”というモノではありませんでしたが、高校時代に自分が卓球部の部長をしていて色々メニューを考えたり、選手として不満に思っていたことなどが、この本では述べられていて読んでいて気持ち良い内容でした。

多分、昔ながらのコーチには見ていてフラストレーションの溜まる一冊ではあると思います。

これは日本の文化なのかもしれませんが、目標を達成するために明らかに無駄なことをしているのに「昔ながらのやり方だから」と言われて続いていることが山のようにあります。

そういう無駄なことを無くしていけば短い時間でも上達することは可能なのです。

大切なことは”選手目線で指導すること”です。

選手が一生懸命プレーしている最中に大声で叫んだり、アドバイスしたりするというのはありえないことです。

まずそのような指導者に対しては選手は良い思いをしないと思います。

そしてアドバイスする内容は一気に何点も言うのではなく、その日その日で要点を押さえて話すこと。
相手が言われてすぐに出来る人なら良いですが、そんな人は滅多にいないはずなので(だから練習する)

プレーの理想を持つことが大切

目標や理想を失う選手の多くが、なりたい選手、してみたいプレーの理想を持っていない人です。
それでは強くなりません。

今という時代は非常に便利になりました。
YouTubeで卓球動画が沢山見れるのですから!

 
私が中学校、高校時代に卓球をしていた時はYouTubeもそれほど動画がアップロードされておらず、個人的にイギリスの卓球動画共有サイトから動画をダウンロードして、それを携帯電話のSDカードに入れて、寝る前や練習前に再生してイメージを膨らませていました。

嬉しいことに国際卓球連盟(ITTF)が、公式アカウントにて綺麗な動画を、スピーディーに配信してくれています。

しかも時にはライブ放送してみたり、全編放送してみたりと卓球現役選手には理想的な世界!

だけど「見る時間が無い!」という方にはまとめ動画のようなモノもアップロードされています。

特にこれからどんな戦型になろうか悩んでいる方には非常に参考になります。

戦型は大きく3つに分けることができて、
・ドライブ主戦型
・前陣速攻型
・カット主戦型(守備型)
になります。

しかしこれらは自動車で言う、普通車、軽自動車、バスみたいな分類でしかありません。

カットマンの中にも、
・裏ソフト×裏ソフト
・裏ソフト×表ソフト
・裏ソフト×粒高ラバー
といった多様なラバーの組み合わせがあり、守備に徹するカットマンもいれば攻撃多用するカットマンもいます。

そのため一人一人明確な個性を出すことができるスポーツ、それが卓球だと思います。

良いプレースタイルを見つけるにはどうすれば良いのか?
それを見るには上級者のプレーを見ることが良策です。

卓球動画 

同じ地域の中学生では無く、極力高いレベルの。
全日本、全世界・・・。

幅広く見れば見るほど多彩なプレーをする選手に出会うことができます。
それを見つける場所がYouTubeなのです。

卓球というスポーツはリズム感が大切です。
しかしそのリズムは人それぞれに違うものです。

のんびり屋さんもいればせっかちな人もいる。
ある意味性格に合ったプレーを見つければ勝ちかもしれませんね。

だから「これだ!」って感じたプレーをやってみることも大切ですが、他の気になったプレーも幅広くやってみることが今後に活きます。

そうして他の人の良いプレーを取り入れて独自のプレーを生み出していけば、自然と唯一無二の選手になれます。

そこまで考えて行動出来るようになった時には、初心者どころか上級者への近道を歩み始めているかもしれませんね。

 

終わりに

卓球の初心者向け指導のコツなどについて長々と述べさせていただきました。
もちろん、卓球の世界は大変奥が深いため、こんなに簡単な内容で分かる由もありません。

とにかく考えること
これに尽きます。

そして高校の時、卓球部に指導者が居なくて困っていて、自分が指導者代わりとしてやっていた時に感じたこと。

気づく力が大切

どんなに良い選手であっても、指導者ありきのアドバイス無しでは試合の展開も変えられない選手はいずれ伸び悩みます。
卓球の試合はタイムアウトかセット間でしかベンチコーチのアドバイスは受けられませんので。

書道でも同じですが、自分が駄目なことをしている時に気づくことが出来れば練習の質が大幅に上がります。
その状態に持っていくためにも”考える力を伸ばすことが大切”です。

ではその考える力を伸ばすにはどうすべきか?
答えは簡単。
 
他のことが見えなくなるくらいに卓球にハマることです。

以上、長文お読み頂きありがとうございました。

卓球   

この記事の著者

藤井碧峰

1990年2月富山県砺波市生まれ。平成生まれの若手書道家として、古典臨書に基づく正統派の書が持つ本物の字の良さを追求しながら、現代的で、誰よりも敷居の低い、身近な書道家を目指して活動しております。第七回比田井天来・小琴顕彰佐久全国臨書展 天来賞受賞。令和元年、日本三霊山 立山山頂 雄山神社峰本社に看板奉納。

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