藤井碧峰
1990年2月富山県砺波市生まれ。平成生まれの若手書道家として、古典臨書に基づく正統派の書が持つ本物の字の良さを追求しながら、現代的で、誰よりも敷居の低い、身近な書道家を目指して活動しております。第七回比田井天来・小琴顕彰佐久全国臨書展 天来賞受賞。令和元年、日本三霊山 立山山頂 雄山神社峰本社に看板奉納。
INFORMATION
3月19日、もう半月ほど経ちますが砺波市立中野幼稚園の閉園式にお邪魔してきました。
予定にはなかったのですが、急遽玄関先の作品の揮毫者としてお話させて頂くことになり、ここに育った者として語らせて頂きました。
今回はいきなりではありましたが、想いを込めて書いた作品について、ありのままに語るだけでしたので良かったかなと思います。
閉園式の式次第も揮毫させて頂きました。
書の表現は無限大です。
楷書で望まれていたら、その楷書の中で雰囲気を作り上げたい。
数多くを書いてきて、まだ若手ながらに考えて作り上げるもので、その場・空間に合ったものを送り続けたい。
そういう仕事を地道に続けています。
相手に伝わるかどうかはいつも分からないものですが、伝えようとしないことには何も始まりません。
何も考えずに書いて、淡々と仕事をこなすような書道家ではありたくないです。
閉園式はコロナの話も吹っ飛んでしまうほど最高の天気のもとで行われました。
桜色の園舎は明るく、優しく、最後まで仕事をやり遂げてくれたようでした。
そして3/31日。
園の先生がいらっしゃったのでご挨拶に行ってまいりました。
中はほぼ空っぽで、その時を待つような感じでした。
外にはみんなが愛してきた桜の木が生き生きと咲き、これからもまた中野の村の人々を見届けてくれるような気がしました。
この中野幼稚園、農村公園の桜の木は私の曾祖父が植えたと聞いております。
曾祖父にはお会いしたことがありませんが、自然に何かを求め、愛する心は今も自分に受け継がれております。
激動のこの世の中であっても、変わっていくもの、変わらないもの、色々あります。
命あるものは、せめてそのものがあるうちに、失う前にその大切さを感じていたいものです。
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