藤井碧峰
1990年2月富山県砺波市生まれ。平成生まれの若手書道家として、古典臨書に基づく正統派の書が持つ本物の字の良さを追求しながら、現代的で、誰よりも敷居の低い、身近な書道家を目指して活動しております。第七回比田井天来・小琴顕彰佐久全国臨書展 天来賞受賞。令和元年、日本三霊山 立山山頂 雄山神社峰本社に看板奉納。
INFORMATION
『南無阿弥陀仏』は日本人の多くの方が知っている言葉の一つだと思います。
南無とは「心から信じます」という意味で、『南無阿弥陀仏』とは「阿弥陀様を心から信じています」「阿弥陀様についていきます」といった意味です。
『南無阿弥陀仏』と念仏を唱えれば誰もが極楽浄土へ行くことができる。
法然はそう教えを説きました。
私はというと親鸞の浄土真宗の家です。
浄土真宗は法然の教えを発展させて、またシンプルな教えをされました。
戦乱、飢饉、疫病、大地震など良くないことが頻繁に起きた鎌倉時代に、この親鸞の教えは瞬く間に広まりました。
仏教の成り立ちについても、書物やお坊さんからのお話をもとに学びました。
仏教の教えを知っていることは、仏教に関する字を書くことが多い書道家としては当然ではあります。
教えも知らずに書いていたらその意味の真髄に辿り着くことはできません。
元々は師である水上碧雲先生に教わっていたものの、まだ書くほどのものではないと言われてきました。
それは腕(技術)のこともありますが、「本当にその良いが分かっているのか?」ということでした。
仏教の多くを学んで、また書道を多く学んで書いて、ようやく『南無阿弥陀仏』という字を書く権利が与えられたように感じています。
意味にとらわれ過ぎるのも良くないとは言われますが、やはり書道家というのは表現者の一人でもあり、様々な表現の中からその意味に合ったものを選んで書くのが仕事だと思っています。
そのなかで、何故書道家が『南無阿弥陀仏』を書くのかというと、やはりその意味を表す書き方に長けているから、ということになります。
シンプルに捉えると南無阿弥陀仏の掛け軸は字を書くものであり、字を書くならその道のプロにお任せしようということです。
ここまでお伝えしたように『南無阿弥陀仏』という言葉は特別です。
決して拙い字で書くべき字ではありません。
自らを書道家と名乗るからには、書くものは仏事の際に掛けられていて、気の引き締まるような字の『南無阿弥陀仏』であるべきと考えています。
個人的な経験ではありますが、「南無阿弥陀仏」という言葉に興味があって、6年前になりますが先生にお願いして書いてもらったことがあります。
その時先生に書いて頂いた「南無阿弥陀仏」が今でも、先生の書いた字の中で一番しびれた字でした。
良い書とは見る人の心を動かすものです。
”心が動く”という貴重な経験は、今の書道家になる道にも大きく影響したように感じています。
私はそういったことを念頭において、こんな『南無阿弥陀仏』を掛け軸用に書きました。
自分の持っているものをつぎ込むことは当然、その言葉の持つ意味も踏まえて懐のあるふくよかな字に仕上げました。
この字は力強い行書が似合います。
行書書きな私としては、また字の意味もあって試されているような気分になります。
これが掛け軸として床の間に掛けられた時に、ちゃんと存在感を放つことができるか、また掛け軸がどんな仕様だと良いのかというイメージを持つことも大切です。
2023年中に、自宅用に南無阿弥陀仏の掛け軸を制作しました。
自宅は洋風で床の間も明るい色調なので、それに合った軸装としました。
字自体は筆を沈ませるように書き、静かな力強さを表現しました。
右側に仏壇があるのですが、仏壇側に南無阿弥陀仏の掛け軸を掛けるようにしております。
(※左側は比田井天来先生の掛け軸)
この掛け軸を住職と書道家どちらにお願いするか、それは個人の気持ちの問題ではあるのですが・・・
もし想いを形にした南無阿弥陀仏の掛け軸が欲しい場合は、私にお申し付けください。
心を込めて最高の掛け軸をお届けいたします。
お気軽にお問い合わせください。
*お求めの方はお問い合わせをお願いいたします ・商品概要: 書道家 藤井碧峰が書いた南無阿弥陀仏の掛け軸です。 格式高い仏表装にて制作し、桐箱に入れてお届けしております。 ・書の内容:「南無阿彌陀佛」 掛け軸サイズ:約200×55(cm) 作品サイズ:約135x35(cm) ・素材:紙、布、木材等 ・注意書き:画面によって異なる色合いに見える場合がございます。
CLOSE