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書道教室で何を学ぶか

目的に合った書道教室選びを!

書道教室選びはとことんこだわって良いことだとつくづく感じます。

書道界では、憧れの先生にならうために遠くまで行くことは別に珍しいことではありません。

私は富山県から東京都に通っていますが、それでも近いほうです。
北海道、東北、また九州からも東京に通っている方がいらっしゃいます。

何せその先生はこの世に1人だけなのですから、似たような人を探すこと自体が無理がありますし、書道教室選びを自分の納得いく形にするためには当然のことです。

今の時代でしたらGoogle検索等で『砺波市 書道教室』『砺波 習字教室』『富山県 書道教室』『南砺市 習字教室』などといった形で検索して習字教室、書道教室を探している方も多いことと思います。

少なくとも言えることは、インターネットの検索で見つかる書道教室はほんの一握りです。
特に富山県内は人口に対して書道教室の数が多いようで、それぞれが地元に根付いた書道教室となっているようです。

書道教室の先生自らがPR等のために書道教室の案内をインターネット上に掲載していなければ、その書道教室は余程有名でもない限り検索に上がってきません。

しかし以前からこちらのブログに記しておりますように、書道教室を選ぶ際は書道教室の先生の作品を見てから決断することをオススメしております。

例えば私は【藤井碧峰作品集】として沢山の作品を掲載しております。

「義」書道直筆色紙作品(額付き) 

また、書道教室に入りたい人がいたとしても作品を書きたい人がほとんどというわけではないはずなので、私は臨書や実用書など、日常生活にも好影響を与えるような字を作品ギャラリーに掲載しています。
(※おそらくホームページでの書道教室の案内は、それぞれの先生の考え方が自然と現れるはずなので、そういう点でも比較をオススメします)

最終的には、書道教室選びにベストはなかなかないはずです。
それは全国に数えきれない程の書道教室があることもありますし、富山県内だけで見ても沢山書道教室が存在するからです。

藤井碧峰書道教室が進出予定の石川県金沢市についても同じく書道教室は沢山あります。
そのなかでベストを探すことは難しいので、More betterを探す方が良いです。

何度も同じように”書道教室選びの極意”のようなことを書いていますが、これはやはり他の方面から色んな話を聞くからです。(富山県内に限らず全国で)

・先生が亡くなられて、後を継がれた先生の字が好きじゃない。だけど、以前から一緒に行ってる友達も行っているから辞めにくい。
・師範等の資格まで取らせて頂いて、辞めるのが申し訳ない。
等々、色々あります。
こればかりは人間と人間と関わりなので相性等あるので仕方ないです。

書道は人柄が字に現れることもありますし、逆に書風に騙されることもあります笑
※私の字はどうなんでしょうね・・・(´∀`;)

けんしん藤井碧峰書作展2021作品紹介

小さい頃から習字教室、書道教室に行ったことがない、書の違いが分からない、と思っている方であっても、色んな作品を見た際にきっと好みはあるはずです。

私の字は基本的に軟らかい字ですが、逆に硬い字の人もいます。
軟らかい時だと優しく見えますし、硬い字だと力強く見えたりします。

書道教室で習う課題は、それぞれの書道教室が所属する会の共通課題だったりするのですが、その課題のお手本を書くのにしてもその書道教室の先生の良さが出てきたりするものです。

なのでお習字レベルであっても、書道レベルであっても、先生が大切なのは言うまでもないでしょう。

何度も繰り返しますが、書道教室の先生がそれぞれに違う個性を持っているからには見る側の好みも出てきます。

例えば自動車のデザインの好みも同じです。
車に興味の無い人はデザインで車選びをしないとは思いますが、車が好きな人・こだわりのある人は嫌いなデザインの趣味の合わない車は選ばないはずです。

今のスバル車のようにカクカクしたデザインが好きな人もいれば、今のマツダ車のように滑らかなデザインが好きだという人もいると思います。

自分に関しては比較的流線形のデザインが好きな傾向にあります。

セリカ 

書にもそれが現れがちです。
何かしら書き手の好みは表面に出るものなので、違和感の無い人を選びましょう。

あとは書道教室の指導者の書風のバリエーションの多さも、将来的にあなたに影響を及ぼします。

誰しも何かしら得意・不得意はあるのですが、何か書いてほしいと頼まれた際にそれぞれに合った書き方をする必要性があります。

書道家が書く木材看板事例

何を書くにしても行書、何を書くにしても隷書、というのでは、なかなか厳しいです。

それに関しては、地味な練習を繰り返した人にしか多彩な表現をできないと思います。
他の習い事でも同じですが、食わず嫌いは悪です。

行書も書くから隷書が良くなることもありますし、隷書を書くから行書が上手くなることもあります。
何か1つに片寄った勉強をしていれば、必ず片寄ったものを書くための癖が現れてきます。

けんしん藤井碧峰書作展2021作品紹介

また、私達の書いている近代詩文書というジャンルでは、漢字と仮名の混じった作品となるため、漢字単品・仮名単品の作品より更にバラエティーに富んだ作品が書けるようになります。

近代詩文書は現代の言葉を自由に書けるので、それぞれの文や言葉に相応しい作品に仕上げていくことができます。
怒りを現した言葉でしたら激しい書表現をしますし、可愛い言葉なら軟らかみのある字で優しく書きます。

この際にも「何を書いても激しい』というのでは飽きられてしまうことでしょう。

私はこうして作品を表だって販売しているような身ですので、それぞれの作品が購入されてご自宅で飾られる時のことを考えています。

作品展で目立つ作品を書くことばかり考えていると、ついつい主張の強すぎる作品を書きがちです。
というのも作品展では周りの作品より目立つことが大切だからです。

やり過ぎるとご自宅の空間を台無しにしてしまうことにもなりかねないので、結構頭を使います。

けんしん藤井碧峰書作展2021作品紹介 

額に入れるのかパネルに貼るのか?
また作品の周りにマットを入れるか、マットの色を何色にするか?
全てセンスです。

このように色んな要素が組み合わさっていることを踏まえた上で、書道教室の先生の作品ギャラリーを見るとそれぞれの魅力も違った面が見えてくるかもしれませんね!  

書道教室選びは大学選びや車選びにも似ている

話が大きくなりますが(笑)、書道教室選びは大学選びにも似ています。
書道教室にはそれぞれの個性や方向性があるというのは先述の通りです。

大学受験をされた方なら分かると思うのですが、大学選びは単純に点数が足りる足りないで選ぶものではありません。

・その大学が家から近いか遠いか?
・国公立なのか私立なのか?
・学費が高いのかどうなのか?
というのもあるでしょうが、根本的には

『何を学びたいのか?』

というのが大学選びでの大前提になるはずです。
「とりあえず国公立大学に入っておけば良いや―」的な考えだと、後々悪影響を及ぼします。

大学入学してから”この学問が合わない”だとか、就職してから”この仕事合っていない”となってもなかなか取り返しのつかないものです。

砺波商工会議所会報[となみ]

私のように独立起業した個人事業主ならあまり関係ありませんが、大抵の方は就職したら長く働ける場所を探していることと思います。

しかしながら昨今の状況を見ますと分かるように、終身雇用制度というのは限界が来ていますよね。
また社会の移り変わり(技術進化等)によってそれまで必要だった会社内の人材が不要になりリストラされる場合があります。

大企業でさえ明日はどうなるか分からない状況なのではありますが、万が一のことが起きた時にはこれまでの履歴をもとに転職活動をすることとなるはずです。

となると同じジャンルの仕事に再就職することが結構あるわけです。
(例:車業界だと車業界内で転職とかはよくありますよね)

そう考えると大学選びの時点で結構未来は左右されるのかもしれません。
独立起業すれば別ですが・・・笑

そもそもは高校受験の時点で決まっているかもしれませんが、あまり受験戦争というのも好きではないです。
現在自分がやっている仕事のことを考えると、単純に長年趣味としてやってきたことを今仕事にしているわけなので、受験生になった時に受験勉強のために趣味を辞めたりしていたら今の自分は無いなと思うわけです。

特に、私は高校時代に書道部にも入らず、大学選びの際も書道に全く関係の無い”富山大学経済学部経営学科”ですので、逆に大学選びで書道の道を選んで教育学部等にて学ばれていた方と比べると異端児です。

それでも地元の書道教室で気楽に続けてきたからこそ、今楽しく仕事をしながら書道の楽しみを広める活動ができているのかなと思います。

富山岐阜 白木峰登山

私の場合は、「富山が好きだ。また将来的には起業もしてみたいので経営学に興味がある。
また車も乗りたいしスキーもしたいし、地元の書道教室にも通い続けたい」といった理由で富山大学にしました。

でも世の中の大学選びは結構違います。
・数学苦手だから文系
・点数足りないから私立大学
こういった負の理由で大学選びをすると、得るものは相当少ないとしか言えませんね。

もちろんオープンキャンパス等で見学してみることも大切だと思います。
私は部活にのめり込み過ぎて一切見に行きはしませんでしたが・・・笑
実際に見に行くと雰囲気が分かることは当然、やる気も上がりますし!!   


インプレッサ

一方で車選びは何かというと、家族もいない友達がいない人はミニバンには乗らないと思います。
また目立つのが嫌な方は地味な色の車に乗ると思いますし、オープンカーにも乗らないはずです。

スポーツ走行をしたければそれに適した車を選ぶのが最良です。
大型商品の配達用にわざわざスポーツカーを使う人もいないはずです。

色々な目的・条件を考えると、選べる車は相当限られてくるはずです。

インプレッサ

とりわけ書道家というのはこだわりの強い人間だと自覚していますが、車でモータースポーツをしていた時からその傾向がありました。

写真は以前乗っていたスバル インプレッサWRX STIという車ですが、
・青色
・マニュアル
・ハッチバックタイプ
・走行距離少な目で価格お手頃
という条件で探すと結構無いものです。

また、車は長く乗るものですし、スポーツタイプの車は何をしてあるか分からないので、実物を見る必要性がありました。

インターネットで中古車サイトを見ていて良さそうな車が滋賀県の守山市に在庫されていたので、当時勤めていた会社で代休取って直接見に行きました。
その時は現地でちゃんと確認して契約、納車となりました。

今乗っている車も同じで、実物が富山県内にあったので良かったのですが、同じように他県でも見に行ける距離にあれば見に行っていたと思います。   

また書道の話に・・・

この流れで行きますと書道教室選びも高校や大学選びと同様に大切なことであることがお分かりいただけたのではないでしょうか?

書道教室選びは学校を選ぶのと大差ありません。
特に学校に比べて講師の数が限られるものですから、より個性がはっきりします。

書道の書き方を学ぶ古典臨書「顔真卿 祭姪文稿」

なかには、「そんなに書道教室選びが大変なら面倒だから独学でやってみよう」という方もいらっしゃると思います。

独学だとお金は掛かりませんが、得るものの量と学ぶスピード、質の高さは劣ります。
また書道と言うのは視覚的に学ぶことが大切なので、第三者の目を通して自分の書いた作品を見てもらうということが大切です。

藤井碧峰書道教室でも同じことをしておりますが、書道教室で生徒さんが書かれた作品を見る際に「自分で見てその字はどうだと思う?」ということを問いかけます。
それに対する考えを聞いての返答と、また他の点も指摘しております。

これを黙って見ていると大抵の場合は変な癖の強い字になっていきます。
癖とは癖を自分で理解していないから癖なので、やはり先生に見て頂けることを考えると書道教室で学ぶことのメリットは大きいです。

退職願、退職届ボールペン

書道では車選びと同様に道具選びも大切です。
上の画像はボールペンですが、同じように見えるボールペンでもそれぞれに長所短所があるので、分かる人間がちゃんと選んだうえで、書道教室の生徒さんにペン字の学習用に使って頂きます。

年賀はがき筆ペン

筆ペンも同じです。
同じメーカー内でも毛の質や液体の濃度・質等によって大きく書き味が変わってきます。
単純に売れているものがベストではないことがよく分かります。

「筆」羊毛、兼毫、イタチ

筆選びも同じで、書道教室に来ていただいている生徒さんには私が推奨する筆を使っていただくことが多いのですが、色々なメーカーの色々な銘柄を使用したうえで良いと感じたものを使って頂かないと成長を止めてしまいます。

何をするにしてもこだわることが極めるために大切なので、妥協しないように心がけたいものですね。

この記事の著者

藤井碧峰

1990年2月富山県砺波市生まれ。平成生まれの若手書道家として、古典臨書に基づく正統派の書が持つ本物の字の良さを追求しながら、現代的で、誰よりも敷居の低い、身近な書道家を目指して活動しております。第七回比田井天来・小琴顕彰佐久全国臨書展 天来賞受賞。令和元年、日本三霊山 立山山頂 雄山神社峰本社に看板奉納。

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