藤井碧峰
1990年2月富山県砺波市生まれ。平成生まれの若手書道家として、古典臨書に基づく正統派の書が持つ本物の字の良さを追求しながら、現代的で、誰よりも敷居の低い、身近な書道家を目指して活動しております。第七回比田井天来・小琴顕彰佐久全国臨書展 天来賞受賞。令和元年、日本三霊山 立山山頂 雄山神社峰本社に看板奉納。
INFORMATION
2年前のお仕事ですが、上市町の内山精工様のご依頼で60枚ほどの色紙作品を制作いたしました。
この企業では毎年従業員一人一人に誕生日プレゼントを贈られています。
その年によって渡すプレゼントが違うのですが、2年前は内山社長と僕とで、それぞれの人に合った言葉を考えて、それに合った書風で書いたものをお渡しする、という流れで進めました。
そこそこの規模の企業で、社長自らが従業員一人一人の人となりや、考え方、想いを把握されていること自体が凄い話なのですが、従業員への愛や自社への愛を感じました。
書く内容を決める際は、毎月のようにお会いして、その人の立場になって考えることを大切にし、お互いの意見を交わしながら、何時間もかけて言葉を紡いでいきました。
社長には定期的に砺波までお越しいただいたり、こちらからも何度か会社へ訪問したりという1年でした。
これを1年かけてやり遂げた時には、物凄い達成感がありましたね。
元々この書家活動の中では、自分の言葉を伝えることもしたいけど、”その人の持つ想いを引き出して、言葉にして届ける”という仕事をしたかったこともあり、尚更良い経験でした。
社長とは2020年にとあるご縁で「意志あるところに道は開ける」という作品を贈らせていただく機会があり繋がったのですが、僕自身が社長のファンになるくらい本当に情熱的で、時々会社内のお話を聞いては学ばせていただいております。
こんな方が身近にいて親しくさせていただいていること自体恵まれていますが、これも書家として独立起業したからこそのご縁です。
ここに載せてない作品もありますが、社長にとっても、自分にとっても大きな財産になりました。
そんな内山精工様の2023年のスローガンも書かせていただきました。
【見せましょう内山精工の底力を!】
データ化したものを大きなパネルにて仕上げられました。
手書きしたものは、仕事始めの日に年頭の挨拶にて使用されました。(写真は内山彰博社長)
そんな内山精工様では軸受部品、自動車部品、その他機械要素部品の旋削加工、刻印台金の製作を手掛けられています。
個人的な話ですが、小さい頃からものづくりに興味があり、工場内を見学して勉強もさせていただきました。
従業員自らが何かを改善したい、良い働き方をしたいという風土があり、働きやすい仕事環境を作るためにとても綺麗な工場となっており、これは社風と仕組みづくりによるものだと、経営学オタクとして感じた次第です。
多くの企業の経営事例を見て、ある程度の理想パターンをイメージできる者として、これだけ勉強し、考え、実行されている会社に出逢えたことが幸運以外の何ものでもなかったと捉えています。
社長に出逢って間もない頃から「傍楽」という言葉を度々口にされており、「”ハタラク”とは傍(そば)にいる人を楽にすること」といったように教わりました。
その考え方の下でなら社員同士が気持ちよく、職場環境を自主的に改善しながら、会社としても前進できますよね。
そんな上市町の内山精工様、現在新入社員を募集中とのことです。
採用情報はこちら。
回し者のような感じになりましたが、自らも会社員生活を6年経験した身として、”こんな社長のもとで働きたい”という絵に描いたような素敵な会社で、純粋に応援したくなるんですよね、
僕も書家として今後も強く繋がっていたいと願います。
三笑楽酒造様の「直汲み生原酒」の字を書かせていただいております。
こちら自分で言うのもおかしいですが、美味しすぎて止まらなくなる危険なお酒です笑
取扱店が限られる商品ですが、三笑楽ホームページに掲載されていないお酒のラインナップも結構あるので、一つの酒蔵の中でもお酒選びが楽しくなります。
この雰囲気の書体は三笑楽ラベルでは書いたことが無かったので、今回チャレンジしてみました。
毎回意識していることは立体的に見えること。
サイズ以上に大きく見える書は正解で、サイズ以下に見える書は失敗だという、自分の中での前提条件があるのですが、言うのは簡単なものの実際には難しいです。
こちらは台湾向けラベルの大吟醸「仁義」(✳︎日本で買えません)
字面的に最も私らしいなと感じるロゴかもしれません。
続きましてはリクルート様の「令和」
「令和」の藤井碧峰作の書と一般人の書を見比べて、プロの書を当てるという社内向け懇親会コンテンツにてご利用いただきました。
リクルート様は私が勝手に経営学オタクとして学ばせていただいていた会社なので、ご連絡をいただいた時に”本当!?”と思いました。
以前ブログで創業者江副浩正さんのことを書かせていただいてますからね。
自分がしてきた一貫性の無い多くのことが、何故か後からご縁で繋がっていくことがあります。
不思議な気持ちが凄くありますが、これが楽しいからこそ多くの出来事に運命を感じて大切に接することができました。
今後はどんな出来事が起こるのか、非常に楽しみです。
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