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BLOG 書道・筆文字 書道家藤井碧峰流【本気の仕事論】

6/20で開業から4周年。書道教室と作品制作の割合に関する考え。

不思議な4年間のなかで他力本願を覚えました

藤井| 書道家の手書きオーダーメイド表札書道家の手書きオーダーメイド表札、天然銘木

6月20日は開業日ということで、何とか4年の月日が経ちました。
早くより見守っていただいている方、途中から気になった方、最初気になっていて途中どこかに行って最近また気になったという方、色んな方々に支えられて、4年経った今も生き残っております。
本当にありがとうございます。

この開業日というのは自分にとっての話ではありますが、「まだ生き残れているんだ」という感覚がどうしてもあります。
それはこの”1万人に1人しか成功しない”と言われる書道家の仕事なので、本当にラッキーの連続だったように感じています。
自分の力でできることは本当にわずかです。

根本的に考え方は他力本願です。 
この他力の意味をどう捉えるかによって行動のありかたが変わってくるように思いますが、自分の限界に挑戦して精一杯やって、後は流れに任せることです。
その自分の行いの内容が見えない何者かに評価されて、色々な事象が生じていくのでしょう。
とてもこの4年間を語るうえでは、不思議な出逢いが起業後にも、また起業前から繋がっているものもあり、全ては科学的に証明できることではなく、そういうものだという風に捉えています。

立山町の岩峅寺、芦峅寺雄山神社は定期的に訪れる場所ですが、これもやるだけのことはやって今ある現状に感謝を申し上げるために訪れるようになりました。
それは誰かにそうしなさいと言われて作法的に教わったものではなく、この事業の中で自然とそう思えるようになったことです。
何か良いことがあればそれに感謝するのは当然ですし、悪いことや嫌なことがあっても、それを認識できているという現状があることに感謝しなければいけません。
最悪の事態には陥ってない。そこには見えない良い力が働いていると考えられると頑張れます。
何も宗教という概念に縛られることなく、考え方次第で良い方向へと向かえるように。  

書道教室の生徒募集終了とその考えについて

藤井碧峰書道教室 

藤井碧峰書道教室は砺波教室も金沢教室も生徒募集を終了しました。
これについては目標人数に達したので終了という形をとったのですが、ちょうど40人という人数で終了としました。
小学校で言う1クラスの人数です。(自分の小学校時代のクラスはずっと絶妙にその人数でした笑)

一時的には、書道教室は人数が多ければ多いほど良いと思った時期もありました。
実際に初期の書道教室の案内ページでは「人数が一定数集まる場合には、その地域で教室を始めます」「それなりの人数が見込める場合には曜日を増やします」といった記載をしたことがありました。
コロナ禍で一時的に通信指導の流れが教室にきた際には「通信指導を始めますので~」と記載したこともあります。
それは収入もまともに無かった時期の考え方で、とにかく足を動かして遠くにも赴いてでも書道教室をやらないと、事業が終わってしまうという焦りがあったからですね。
あとは教室ビジネスというのは安定収入というイメージもそこにはありました。

実際に人数が少し増えてきた時に”これは今の自分には大量に人数を抱えても、色々な問題が生じることが目に見えてきたので程々にしないといけないな”と感じました。
また無暗に人数を増やしても一人で回しきれない雰囲気を何となく感じていました。
こうした時に判断基準となるのが【経営ビジョン】ですかね。
自分はどうありたいか、社会・世界のためにどうあるべきか。
そうしたら、ただ人数を増やして習いたいと思ってくださる方に教室を行うことより、人数を限ったなかで質の高い、顧客満足度を高めるような教室を行うほうが自分の考え方に相応しいことに気づきました。

若い作家に訪れる試練-批判との闘い

では習いたいという人に対してどう対応するかです。
単純に断っていても失礼なだけなので、誠意ある対応を自分なりに考えました。
これに関しては【先行者利益】という考えを第一に捉えました。
予約システムの無い人気ラーメン屋で、開店の何時間も前から大量の人が並んでいるのに、後から来た人が店長を口説いて列を無視して入っていけたら変でしょう、ということです。

いくら後から熱心なアプローチがあったとしても、それに左右されて人数を増やしていたのでは筋も通りません。
先行者利益というのは、ノリよくそれに手を出せたという点でやる気があります。
人は緊急性があるもの、どうしても必要なには迷いなく手を出せるものですが、そうでなければ先延ばしにしてしまう性質があります。
そして必死で書道教室を探していた人は定期的にGoogle等で「書道教室 富山」といった風に調べるもので、その気持ちの強さが行動に表れて、募集に反応されるものと理解しております。

実際に書道教室に入会された方々には、「何年も前から書道教室を探して検索とかしてきたけど良い場所が無かったので、藤井先生のホームページが表示されるようになってすぐに連絡しました」という方が何人もいました。
そういった生徒さんは本当に意欲的で、周りの方をも盛り上げながら頑張られるので、よりそういった方と仕事をしたいと思うのは運営側の性です。
教室も極めて短い期間に生徒募集していたわけでなく、1年半~2年ほど人数が少なく寂しい期間を砺波・金沢教室ともに経験して、今の満員という状況になっていますので、その期間にどう行動されたかが鍵となるわけです。

書道家 藤井碧峰作品集

生徒募集の最後らへんでは【志望動機】というものも大切にしました。
それはお互いの意思をマッチングさせるためでもあるのですが、書道教室を進めていくなかで「書道教室って何で”来るもの拒まず”的な雰囲気があるのだろう。」と疑問を感じました。
これまでの経験上、体験をして入られなかった方や変な去り方をされた方は、その点で意思がマッチングしていなかった気がしました。
企業でも採用活動のなかでこの志望動機というものは大切にされており、書道教室でそこまでする必要があるのかと考えもしましたが、シンプルに考えると結局は”人と人とが繋がる場所”という意味合いとなるため、これを重要視するのは正しいと判断しました。
それは先に入会されている方々とのマッチングともなり、より良い環境を作り上げていくためには必要なことのようにも感じます。

では志望動機はどういうものが好ましいのか、ということになりますが、「採用側の気持ちになってください」という話です。
大学生の就活の話みたいですね笑
「この人は取りたい」というよりも「この人は取らざるを得ない。逃すと大損をしてしまう!」と感じさせるほどの人かということです。
ウチのホームページは幸いか不幸か、Google検索で「書道教室」と調べると上位表示されるものですからお問い合わせは多いものの、”たまたま調べていたら藤井碧峰書道教室がヒットしたので”という雰囲気に感じ取られる内容のメッセージが結構ありました。
それでは良い返事はできませんし、そのような感じの方では恐らく気持ちのうえで上達できないと思うのです。
本気で事業に取り組み続けたい自分には受け止められないですね。

砺波教室は早めに生徒募集を終了していましたが、砺波に入れなかった方数名が金沢教室にお越しいただいております。
本当にありがたい限りですが、良いなと感じる教室があったとしても、指導者自らその人のために都合よく近寄ってくるものでもありませんし、私が憧れの石飛博光先生に師事するため東京に行っているように、そこまでしなくても足はそれなりに動かそうよ、ということです。

書道「前進」

今後の書道教室の流れについては分かりません。
ただ生徒募集終了としているなかでも当然生徒の出入りはあることと思いますが、予約は一切承らないでいます。
募集する際はページに「〇名募集」と修正して記載しますが、そのタイミングは分からず、運よく見つけられた方をご縁があった方とみなして進めたいなと思っております。
一時期は通信指導をした時もありましたが、それが一人で終わったこともあり、自分には通信指導はご縁が無かったものと捉えています。
福光教室もしましたが、あっという間に終わりご縁が無かったと捉えています。
他の場所での教室の話もありましたが、結局私が忙しくなるまでに成立しなかったことは、そういう運命のものだと感じています。
全ては、私が前進するためにそういった見えない導きのもと、こうした流れになっていると感じているので、これで良かったのでしょう。  

オーダーメイド商品・作品の制作は人を救うことを意識して開発する

ここ最近は残念なトラブルが多かったですね。
筆文字スタンプや手書き表札、命名書に関しては、藤井碧峰という書道家に心の底から任せられる人以外にはおススメできません。
その点で発注に至るスタート地点でつまづかないように、商品ページでは色々説明書きをしておりますが、それでもお客様側の理解によって意味合いが変わってしまうので難しいものですね。

ただどんな辛い時であっても、自分のような人間の書く作品を求めてくださる方を大切にしたいという気持ちは変わりません。
裏切られることが約束されていたとしても、その流れを変えるほどの仕事をしたいと願います。
また近々紹介したいと思っておりますが、天然銘木への手書き表札が人気となっておりますが、この商品を充実させております。

源頼朝、政子 | 書道家の手書きオーダーメイド表札書道家の手書きオーダーメイド表札、天然銘木
岩谷 | 書道家の手書きオーダーメイド表札書道家の手書きオーダーメイド表札、天然銘木

欅使用、横書き仕様、連名仕様。
これらは時々特注扱いで制作していたものですが、制作が増えるにつれ「商品ページに存在するかどうかによって諦めている方も多いのでは?そんな人をつくらないために定番化しよう」と思ったため、ページを設けさせていただきました。 
あとは命名書も久しぶりに開発する予定です。
いずれは筆文字スタンプもちゃんとやらなきゃいけないなと感じております。

命名書や表札の類に関しては、やはり届けられる人が多いというのが大きなポイントで、先述の書道教室の人数を増やさないという点とリンクしています。
自分の事業をもってして一人でも救える人を増やすことを考えると、書道教室に割く時間を増やすことより、フリーな時間を沢山設けて作品制作をメインとした方が幸せにできる人を増やせます。

他の誰が何と言おうと、自分が起業した時の想いに沿っているが故に、このやり方にならざるを得なかったと言えます。
良いことも悪いことも判断材料となるのは、起業時の想い、ビジョンです。
これを最後まで貫きたいと思います。

この記事の著者

藤井碧峰

1990年2月富山県砺波市生まれ。平成生まれの若手書道家として、古典臨書に基づく正統派の書が持つ本物の字の良さを追求しながら、現代的で、誰よりも敷居の低い、身近な書道家を目指して活動しております。第七回比田井天来・小琴顕彰佐久全国臨書展 天来賞受賞。令和元年、日本三霊山 立山山頂 雄山神社峰本社に看板奉納。

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