屋久島の旅②|白谷雲水峡を歩き、苔むす森、屋久杉に触れる
潤う苔の森で自然の中に溶け込む
屋久島の記事第二弾は、もののけ姫の舞台にもなっている白谷雲水峡を歩きます。
宿で準備していただいたお弁当を持って白谷雲水峡の駐車場へ行き、そこからスタートしたのが6時のこと。

通行止めのため川の横ではない、通行可能なコースを歩きます。(川の横のコースはどんな道だったのか気になってます)
低山登山で歩くような山道なので要注意です。



何度か川をまたぎつつ1時間ほど歩くと白谷山荘に着くのですが、小屋の近くで立派な屋久杉がいくつか見られます。
山荘の近くにも綺麗な流れがあります。




個性的な屋久杉をいくつか見届けながら苔むす森を歩きます。
雨が降った後だったので潤いある苔の森が魅力的でした。






その後辻峠を経て太鼓岩を目指します。
ここから一気に標高を上げる感じです。

そしてひたすら森の中なのですが、太鼓岩の案内の看板が出てきて、そこに出る(大きな岩の上に乗る)とすぐにバーン!と開けた景色が広がります。
問題は岩が写った写真が無いので、岩の雰囲気が伝わらないということです笑
というわけで太鼓岩(1048m)からの景色をパノラマ写真にてどうぞ。

太鼓岩のルートは登りと下りで分かれており、下りルートでは女神杉を見ることができます。
他の見所の杉もですが、名前の由来を看板に記されています。

あとは来た道をひたすら帰ります。
この時間になるとすれ違う方も増えてきました。
一方で狭い道を歩くので、すれ違いのタイミングに気をつかう必要があります。



10時過ぎに駐車場付近に着くころには、かなり気温が上がっておりました。
前日からプラン変更がありましたが、本当に良い景色が見れて爽快な気分です。
午後イチの便に合わせて行動するも飛行機が飛ばず・・・
下に帰ってきてから、今回使っていた登山道具の梱包を行い、屋久島空港へと向かいました。
一旦は13時40分発の飛行機に乗り込んだのですが、機体エラーが発生して欠航に。

というわけで妻が19時発の飛行機を取り直してくれて、その間の時間どうするという話に・・・笑
島のバスで移動して安房のモスバーガーに寄ったり、河口付近を歩いたりしてのんびりして、屋久島空港へと戻りました。
16時半発の便が先にあったのですが、そちらはまたまた機体のエラーで欠航になるという状況で、19時の便は何とか飛んでくれました。
飛行機の窓からは夕陽が落ちるところを見ることが出来たり、開聞岳や桜島、鹿児島の夜景が見れたりして素敵でした。




そんな素敵な景色を見た後、鹿児島空港からホテルを予約していた山口県山口市まで一気に移動です。
20時頃に出発して、現地に着いた時には当然日が回っておりました。
毎度なかなかのやんちゃな旅をしております笑
屋久島の旅を振り返って
当初予定していた縄文杉のトレッキングツアーがキャンセルになったり、飛行機が飛ばなかったりなどと、色々と予定変更が生じる旅でしたが、結果としては晴れの屋久島も雨の屋久島も味わうことができて良かったです。
晴れていると楽ですが、その一方で苔が魅力的な島なのに潤いの無い雰囲気だと魅力が落ちますしね。
あとは水量が増えた滝というものも豪快で凄かったです。

白谷雲水峡は時々山歩きをしている身としては、ガイド無しでもYAMAPアプリがあれば安心して歩けました。
ガイドブックも買って、事前にある程度頭の中にインプットしていたのも良かったのですが、色々構想を練っておかないと急遽プラン変更をするにも対応が難しいかなと思います。
当日は屋久島レクリエーションの森保護管理協議会さんのホームページにある、案内図を見ながら行くと見所も欠かさず見ることができて便利でした。

屋久杉は表札の仕事を通して先に出合っていましたが、書いたのは2枚だけ。
それでも魅力はとても感じていて、ここ2年程で銘木店や井波の彫刻士に教わったりして木のことに興味が深まっていた中で、屋久杉の本場に行って沢山の生きた杉や工芸品を見ることができて良かったです。
太い杉なら富山にも魚津の洞杉や立山杉があるのですが、現地を歩いたり、工芸品の数々を見ると、水は豊富でありながら栄養の少ない花崗岩の地で育つが故に、成長が遅いという理屈を身をもって知ることができました。
そして、形状の複雑性と年輪が細かく、緻密で樹脂分が多いという点における審美眼も得られたように思います。

景色としては千尋の滝や大川の滝、太鼓岩からの景色など、大きな世界を感じさせてくれる場所に訪れたことで印象に残りました。
いつどこに行っても、自分を小さく感じさせてくれるほどのスケールの大きな景色は自分にとってのご馳走です。
本当に良い旅になりました。
