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北陸銀行【藤井碧峰書作展】2024作品紹介

昨秋の書の三人展があっての作品展示

6月3日から7月1日まで開催しておりました、北陸銀行砺波支店における「藤井碧峰書作展」が無事終了いたしました。
わざわざ現地に足を運んで作品展を見て頂いた皆様に心より感謝申し上げます。

今回の展示は昨秋に企画・開催した、地元砺波市中野地区の【書の三人展】を行ってから最初の展示ということもあり、その時に3人の先生方から頂いた刺激、そして私からの想いが所々に表れた作品展となりました。

6/3~7/1 北陸銀行砺波支店にて作品展示|趣味としての書を大切に

テーマはシンプルに「書きたいものを書く」ということでしたが、先生方が書くことを純粋に楽しまれていたのを多種多様な作品を通して感じて、その時から”自分も!”という想いを募らせていたのです。

そんな矢先、能登半島地震が起こってしまったのですが、様々な想いと作品展への構想が浮かびながらも、我々元気に動ける人間がやりたいことをやることが一番大切だと感じ、そのままやり切りました。

シンプルに書きたいものを書いた結果、優しい、大人な雰囲気の作品が並びました。
起業から6年を過ごしましたが、如何なる時も、雅味や佇まい、生命感といった、大切なものを求めて制作していきたいと思います。

今回お越しいただけなかった方のためにも展示作品の紹介をいたします。
毎回の作品展と同様、展示作品の販売を行います。
価格を表示した商品ページの作成は後々行いますが、一品モノでありますので商品ページの有無にかかわらず連絡した者勝ちとなりますので、ご理解の程よろしくお願いいたします。  

書作品紹介

臨 「礼器碑」【上合紫臺稽之中和下合聖制事得禮儀】(190x60cm)

<意味>国家は占星の運行に合わせ、陰陽の調和をはかりながら政を行い、民は孔子のさだめた制度に合い、どんな時でも礼儀にかなっている。

隷書の臨書は散々しているのですが、掛け軸にしたのは初めてですね。
当初は曹全碑が好きでしたが、今では礼器碑が一番好きです。
楷書で言うと九成宮醴泉銘が一番好きですが、その隷書体版と言ってもいいほどカチッとした雰囲気が好きです。

掛け軸の仕様は、洋風でも和風でも飾れるようなイメージを大切にして決めました。
実物見たら字とのマッチングも良く、尚更良い雰囲気でした。

【鶴亀】(50x90cm)

<意味>長寿でめでたいものとして、祝儀などに用いられる。

先述の書の三人展で、それぞれの先生方が”鶴””亀”と書かれていたのに影響されて書きました。
亀と言う字の古い書体(龜)が結構ややこしくて、沢山の資料から答えを出してこの字形に。
見飽きない、良い雰囲気に仕上がったと思います。

【薔薇ノ木ニ 薔薇ノ花サク ナニゴトノ不思議ナケレド(北原白秋詩「白金之独楽」より)】(45x60㎝)

バラの木にバラの花、当たり前のその姿が一番美しいのです。
でも当たり前のことを当たり前だと思うと何も生まれません。
一つ一つの何かを大切にすると、見えなかったものも少しずつ見えてくるのかもしれません。

【あなたに会えてよかった】(43x40cm)

会社員時代を過ごしたのが6年。起業してからも6年が経ちました。
明らかに起業してからの出逢いが多く、多くの瞬間においてこの言葉のように感じることがありました。

いつも人との出逢いのなかで可能性が広がっていきます。
これが人間という動物なのかもしれません。

【幽雅】(40x30cm)

<意味>奥ゆかしくみやびやかなること。

頭の中にある、いくつもの風流な場所。
何か強烈なものがあるわけでもなく、だけど心惹かれるもの。
それぞれの光景が書となって、あるべき姿となるまで書き進めた、静かな作品です。

【花無心招蝶(良寛)】(170x50cm)

<意味>花は、何も求めず無心のままに蝶を招き寄せる。命あるものすべてが天地の道理に従って生きている様。

良くも悪くも、自然のはからいの中でしか生きていけない私たちは、今という時代をどう生きていくべきかは難しい問題です。
ただ考えてもどうしようも答えが出ないことばかりで、本能的に、自然と導かれる方向へ進むのが良いとも言えるのではないでしょうか。

日々生きるうえで純粋に感じた感情、それに素直になり、噓偽りのない自分でいられると、きっと良い風が吹いてくれるはずです。

書の三人展で、藤井一南先生が大切にしていた言葉として「花無心招蝶~」の言葉がありました。
同じ地で活躍された先生に敬意を示しながらも、今を生きる自分なら、自分の世界観でならどう書くか。
その答えが、この作品です。

【庶幾中庸勞謙謹勅聆音察理鑑貌辯色(千字文)】(43x40cm)

<意味>中庸(中正の道)を願い、謙虚で、謹み戒める。人の言葉をよく聆(き)いて道理を察し、表情を見て相手の心を推し量る。

楷書の作品を書かないと藤井碧峰の展示じゃないです。
何でも、ただ綺麗に書いても作品にならない。
同じ書き方でしか成立しないのも寂しい。
この苦しみは、ずっと挑戦し続けてきた者にしか分からないのかもしれません。

【ふるさとの山に向ひて言ふことなし ふるさとの山はありがたきかな(石川啄木)】(35x45cm)

ふるさとの山は、何も言わずとも我々をその懐に優しく包み込んでくれます。
いつ見ても見飽きない地元ののどかな景色を頭に浮かべながら、見飽きない書をと思い、自然体で書いたものです。

着飾ることなく自然に、いつまでもいたいものです。

【花看半開酒飲微酔】(95x50㎝)

<意味>花は五分咲きを観賞、酒はほろ酔いの程度にしておく。花は満開を見ようとし、酒は酔っぱらうまで飲むなら、そこには何の風情もなかろう。

憧れるスタイルの書き方を意識して書いたもの。書道でも何でも長くやり続けると”やってはいけないこと”が増える気がしますが、一方で確実に選択肢も増えています。
その中で、好きなように書くということは、純粋な書の楽しさを思い出すようでした。

【温故知新】(45x60㎝)

<意味>昔の物事を研究し吟味して、そこから新しい知識や見識を得ること。 

中学校の頃に書き初め大会で書いた字というイメージがずっとあり、身近過ぎてなかなか書けなかった字です。
比田井天来先生が息子の比田井南谷先生に言った言葉として、「行き詰ったら古に還れ」とあります。
果てなく広い書の世界で、如何なる場合にも古典を学び、常に自分を壊しながら創っていくということを、貫き通してみたいと思っています。

【夢を持ち、何かひとつ自信を持て。正しい努力を続け、日々少しでも前進すること。変化を恐れてはいけない。明日はこの手で変えてみせる。(自作)】(40x43㎝)

誰の言葉でも無い、私自身が純粋にいつも思っていることを書きました。
努力は誰でもできるもので、”正しい”努力は結果を出すための戦い方として表現しています。

大義のあることなら中途半端に、自己満足で終わらせてはいけません。
周りに何と言われようと、やり遂げる信念を強く持ち、自分自身の手で変えていくのが起業家魂です。

【夏草や兵どもが夢の跡(松尾芭蕉)】(45x35cm)

小さい頃から何となく頭の中に残っている句。
意味合い的にいつ書けば良いのかなと思っておりましたが、増山城跡看板揮毫の際に今だと感じ、今回展示することになりました。
展示会場では看板の写真とともに飾りました。

建造物が無い城跡ですが、よく整備されておりますので、現地で攻める側と守る側の気持ちに立って見所を見ると、この俳句を詠んだ時の情景も見えてくるかもしれません。

【誠】(90x90cm)

<意味>まごころ。真実の心。

何度も書いている字ですが、大字書として書くのは初めてです。それはこの言葉と共に歩んできた事業であるが故に想いが強く、頻繁に挑戦しては打ち砕かれ、なかなか納得いく作品を生み出せなかったからです。
言葉の意味・表現を大切にするものとして、それを形にするという仕事を今後も大切にしていきたいものです。

【「割烹いなみ」木彫り看板】(29x21㎝)

南砺市井波の南部白雲木彫刻工房との企画で生まれた、書を取り入れた木彫り看板です。
平成生まれの若き彫刻士、吉本知正氏によって彫っていただきました。

私の母方の家が井波なので、小さい頃から非常で身近でありながら、起業時からアプローチしても関わることができなかったのが井波彫刻でした。
いつかあちらからもお願いに来ていただけるような、そんな職人にならなければと思いながらいた数年。
昨年良いご縁あって想いを共有できる井波彫刻の職人二人に出逢いこのような機会を頂いたのですが、私にとっては事業における夢が一つ叶った瞬間でした。

実在しないお店の名前で、サンプルとして作ったものですが、お気に入り過ぎて家に飾っておきたかったほど。
色っぽい字を意識して書きましたが、字のかまぼこ彫りと神代楠と魚の彫刻が良い演出をして、雰囲気がとても良い看板になりました。

作品展を終えて

この藤井碧峰作品展は大々的な告知活動もせず、ほとんど銀行に偶然来られた方がご覧になられる前提で組み立てられているのですが、それだからこそ分かることもあります。

「北陸銀行で沢山壁に作品飾られてたけど、あれ藤井君のやったね?」
「いつも銀行で良いなと思って見ていましたが、藤井さんってあなただったんですね」

こういう声を聞くと、作品で認められていただけたり、視界的に気を引くことに成功しているなと感じるものです。

6年前や3年前に比べて明らかに知名度が向上したのは事実です。
だからといって、あくまでも技術が伴ったうえで、本当に良いものを届けたいという気持ちが変わることはありません。

これからも多くの点で環境が変わっていくことと思いますが、見ていただいた方、購入していただいた方々にとって、”良かった”と素直に感じていただける書道家でありたいと願っています。
今後ともよろしくお願いいたします

6/3~7/1 北陸銀行砺波支店にて作品展示|趣味としての書を大切に

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