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荒れた端渓硯を彫って直してみた|書道家DIY

硯の丘が白く凸凹になっていたので

先日親戚より硯を譲り受けたのですが、いくつかあったうちから良さそうな2点を頂きました。
そのうち1点についての記事です。
判別していた際、都合により暗闇で光を当てて見ていたものの、木箱(下のみ)ついている様子を見て、中国の硯かなと思って、家で夜中に墨を取り除いたりして直していたのですが、どうやら端渓硯の麻子坑っぽいです。

荒れた端渓硯を彫って直してみた|素人の挑戦

表面に気になる傷があり、ペーパー掛け等結構やってみましたが益々悪化するのみで、素人が何でもかんでも手を出すのは良くないと思った瞬間!!笑
墨堂(墨を磨るところ)で白い粒みたいのが沢山出ています。
正しい状態は画像左側にちらっと見えている硯の状態です。

これをいくら番手を変えながらやすり掛けしても直らなかったんですよね。
何日間かに分けて何時間もかけました。
基本的に硯は余程の傷でも無い限り、リフレッシュするにも砥石かけるだけで良いと言われる意味がよく分かりました。
(すぐ直ると思っていたので、序盤の画像は全然ありません)

頂き物と言え、直さないと気が済まないのがこの藤井と言う人間です。
ネットで調べても、この状態について触れている人がいませんでした。
余程変な状況になっているのか、それとも皆諦めているのかとなると、情報として残したい気持ちが出てきます。

失敗しても金銭的損失は無いという今の状況から挑戦してみることに。
以前、友人から端渓硯の大きな老坑の硯板(彫り下げてない硯)を頂いた際に、「碧峰くん、自分で彫ってみたら?」と言われたのですが、そんな人身近に見たこともありません。
ただ硯は石で、印を時々彫るのですがこれも石。ということで印刀を使って彫ることにしました。

荒れた端渓硯を彫って直してみた|素人の挑戦

(印刀の握る箇所がボロボロなのは気にしない)
上の画像は少し手を掛けた後ですが、先ほど気になっていた白い粒状の凸凹が根こそぎ取れたようでした。
この調子で時々水で洗い流したり、ペーパー掛けをしながら、新しい面を出していきます。
ペーパー掛けも保証はできませんが、番数は400番くらいから上げていく感じですかね。
粗いと思い切り傷がつくようでした。

荒れた端渓硯を彫って直してみた|素人の挑戦

案外削れるものです。
画像は違う作業になっていますが、縦に彫っていき、列を重ねるように彫っていくと段差ができにくいです。
思い切りやる必要はなくて、印刀が全面的に硯に当たっているのを確認しながら彫ります。
彫りますというか削るという感覚ですかね。

ただ硯の真ん中付近から右側で色が変わっている箇所があるのですが、そこは硬度が違っていて柔らかく変な感じになるので、あまり手を付けない方が良い感じでした。
感触的に硯としてもあまり当てにしない方が良い箇所だなと、彫っていて感じました。
なので、その箇所は白っぽく残りました。

彫刻刀を入れた後に段差が残るので、ペーパー掛けを入念に行って仕上げていきます。
正常なほうの端渓硯と触り比べて、状態を確認しながら進めました。

荒れた端渓硯を彫って直してみた|素人の挑戦
荒れた端渓硯を彫って直してみた|素人の挑戦

一応仮完成の図。
右の正常な麻子坑が美しいのは異議なしですが、最初の状態よりは明らかに良くなりました。
もっと丁寧に仕上げるのも良いですが、実用していく中でも硯面が落ち着くのではと思っているので、あえてそのままいこうと思っています。

荒れた端渓硯を彫って直してみた|素人の挑戦

いくら仕上げたつもりでも、硯なので鋒鋩が立っていて、墨が磨れなければ意味がありません。
音がしない良い感触で磨れました。
あと、先ほど触れた硯面の色の違う彫りにくかった箇所で磨ろうとしても感触は良く無かったので、そこを避けてするのが良さそうでした。

硯を彫るのを失敗したらどうしていたか?
その場合は背面を使って磨れば良いやと思っていました。

硯はやすりなので、それで磨れれば問題無し。

荒れた端渓硯を彫って直してみた|素人の挑戦

仮名を始める生徒さんでも、家にあった硯を使おうとして墨堂が酷く汚れている際に、裏側使うとバンバンに使えたりしました。
なので硯は長く使えるものだということをここで記しておきたいです。

ただ、危険なので基本的に手を加えるのは本当におすすめしません!笑
一応篆刻のプロでは無いながらにそこそこ印を彫ったり、小さい頃から彫刻刀で木彫りするのが好きだったので、少しだけ背伸びしても大丈夫かなと思ってやった次第です。

でも親戚の亡くなられたおばあちゃんが使っていたということで、一緒に頂いた書籍とか見ていても昭和4年のものもあり(虫に食われること多数)、歴史のあるものだと思うと有難く感じております。
仮に当時のものだとしたら100年ほど経過しているのでしょうか。

そんなものに手を加えた自分もどうなんかと思いますけどね笑

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