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筆オタクの筆選び|書道の道具選びのヒント

自分で道具の見極めをできるようになろう

小さい頃から卓球や車、書道をやってきた身として言えることは、自分は道具の力なしでここまでこれなかったなということです。
身体能力を主体として活躍できたことが無かったのが自分のこれまでの人生です。

道具選びは何をやっても大体同じようなことをしているなという実感があります。
最初はお手頃な価格のものを使いつつ、定期的に違う銘柄のものを使ってみて、それなりに上達していったら、次にとても評判が良いと言われていたり最高級と言われるものを使ってみる

時々道具を紹介してくれと言われますが、正直相手の腕前も書き方も、求めているものも分からなければ、何も薦めようがないというところで、断るかスルーしています。
その人にとって良いものは、その人にしか見つけられない、分かり得ないという答えが出ているからです。
今回は【自分で道具の見極めをできるようになろう】というテーマで、書道をやっている人が大好きな筆に焦点を当てて、そんな話をしてみます。

道具オタクの道具選び|主に羊毛筆の話。他に墨、紙、硯など

半切サイズ1~2行書き用の羊毛筆は、最初は粗光鋒(5,000~15,000円)を使って、次に細光鋒(15,000円~40,000円程度)のものを使用し、それぞれで何年も書き込みました。
その後(起業3年後ほど)、極端ですが同じようなサイズでそれなりに良い毛質の細光鋒筆(130,000円)を購入したことを皮切りに、最も細微な毛の細光鋒(250,000円)の筆を購入したり、その小さい版(6x40mmほど)の筆(20,000円)を購入したりしました。

最高級のものは大抵はメーカーの営業担当の人から直接説明を受けて、手で触って違いを知ってから購入するのですが、買ったら嬉しくて毎日触るものですよ笑
お酒を飲みながら眺めたり、何度も触ったり。
それほど実用的ではないので使用頻度は少ないのですが、インテリアとしても大きな価値を持ちます。
”こんなに良い道具を持ちながら仕事しているんだな”と。

と、ここまで危ない人か価格の自慢話ととられても仕方ない内容なのですが、こうして最高級の羊毛筆や他のランクの羊毛筆を触っていると指先の感覚が研ぎ澄まされてきて、触っただけで良い毛質とはどんな感じなのか分かってくるようになるものです。
それを1本1本ランクごとに仕分けしている職人は、まさしく神業です。
我々はそんな毛が束ねられた状態だからこそ分かる程度ですからね。

まずは色々買い揃えて(ハードルが高いですが)、それぞれの筆の特性を自分なりに答えを出してみること。
そして、どういう筆がストレスなく書けるか、得意なところもあれば苦手なところもあるのが筆というもので、オールマイティーなものはないんですよね。
このそれぞれの筆の個性をつかみ取ろうとする作業が、いずれ筆選びの際に大いに役立ってきます。

写真のような羊毛筆は長持ちするし、使い方に合わせて変わっていく、馴染んでいくので、その点で愛着が増します。
よく羊毛筆は育てるって言いますね。

画像一番上の最高級の羊毛筆は黄金色になっています。
その下は銀色に輝いています。
手前2本は最近購入した新しい羊毛筆ですが、年数は20年以上は余裕で経っている良い原毛のものです。
見ているだけでお酒が美味しくなる素敵な品々です(←オタク

さて大切な点は、手で毛の質が分かるようになることと、実際に書いた時にどれだけの差が感じ取れるか、目に見えて現れるかというところです。
当然のことながら、その人の腕前や書き方、他に紙や墨、天候条件等によって変わってくるものですので、それを再前提に考える必要があります。
こちらに参考記事がありますので、良ければ是非ご覧ください。

【研究】高い筆(主に羊毛筆)と線質(渇筆)との関係

書道

次に兼毫筆や剛毛筆の話をしますと、それまた安いものと高いものを買って比べてみようという話になります
特に最初半紙2~6字用の筆で2,000円以下のものを使っていた方は、高いイタチの筆を使ってみると良い筆の良さが分かりやすいかなと思います。
高いって言っても、今どんどん価格が上がっていっているので、割と早いうちにチャレンジすることをおすすめします笑

個人的にはどんな筆でも、同じような大きさ、毛質のものを何種類も持つようにしていて、自然とそれぞれの筆の個性が分かってきます。
筆は一本一本似ているようで、作りが違ったり、書き味も変わってくるものなので、そうしています。
極端な話、調子が悪い時は筆のせいにして、気分を変えて書くことで乗り切っています。

書道用品店では筆は許可を頂ければ、水書きをして雰囲気を味わうことができるので、それを参考にして選ぶことも非常に有意義かと思います。
これに関しては墨につけて書いた時と多少感覚が変わってくるので、その点も経験が必要です。

藤井碧峰書道教室の特色|砺波・金沢教室|富山県・石川県

書道の道具選びに関しては、基本的に師匠か教室内の人か、書道用品店かメーカーに聞いて学ぶものかなと感じています。
そういった知識は大切な財産なので、関係性が無ければ誰にも聞くものでは無いと考えています。

この記事では良い道具選びのためのヒントを沢山記しました。
少しでも自分の手や感性で道具の違いを知っていった方が良いと僕自身が実感しているので、地道に道具選びにも有効性ある変化を求めていくことをおすすめします。

楽しい道具選びをしながら、是非良い書道ライフを歩んでくださいね。

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