シンプルで上品な木彫り看板|井波彫刻
木彫り看板制作|藤井碧峰×南部白雲木彫刻工房
昨年、富山県南砺市井波の南部白雲木彫刻工房とのタッグにより、木彫り看板を手掛けていくことになったのですが、その第一弾としてサンプルとして作られたのが【割烹いなみ】の看板でした。



平仮名を筆字で書く際の良さが伝わるように、しっとりとした雰囲気で書きました。
木の材料に関しても、字に合わせて神代楠を選ばれたとのことで非常にオーラがありますね。
こちらは平成生まれの若き彫刻士、吉本知正氏に彫っていただきました。
繊細な細工物を得意とし、ご依頼主との対話を重ね、唯一無二のオリジナル性のあるものづくりを目指しておられます。
彼にはオーダー内容次第で時々彫刻表札の制作もお願いしています。
さて、今回南部白雲木彫刻工房とのタッグ第二弾として、お客様からのご依頼で制作したA2サイズの木彫り看板が制作されました。
ご依頼主は、金沢市諸江の【公認会計士越田圭事務所】様で、その名が彫られました。


”かすれ無しの行書体で”とのことだったのですが、事業所名に合う字を求めて伸び伸びと書かせていただきました。
今になって思いますが、紙と違って木は木目があるので、木目に負けない確かな線を書けることも大切なのかなと思います。
太く書かなくても、字の強さは表せます。
この看板はシンプルで上品。
本当に格好良過ぎて、正直言って見ていて思わずにやけてしまいますね笑
字を彫った時点でもお写真を見せていただいていたのですが、その後業者さんで塗装されて更にオーラが出ました。
材料には欅(ケヤキ)を使用されています。
店舗の床面に直接衝立状に設置し、道を歩く通行人から見易いように、少し斜めに文字板を脚に取り付けられた木彫刻サインです。

書道家における仕事、制作の楽しさ、幸せというのは、こういうところにあるという典型的な例です。
制作した者自らほれ込むような、格好の良いものに仕上がった時には本当に嬉しいですね。
紙に書く作品なら額装なり軸装して、商品ロゴなら商品化されたものの実物や写真を見た、この瞬間は本当にお金には代えられない最高の体験です。
そんな工芸品としての書を、もっともっと広めていきたいなと思います。
制作の流れ、金額等について、詳しくは【木のわホームページ】にてご覧ください。
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・南部白雲木彫刻工房(@hakuun_kobo)
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