藤井碧峰
1990年2月富山県砺波市生まれ。平成生まれの若手書道家として、古典臨書に基づく正統派の書が持つ本物の字の良さを追求しながら、現代的で、誰よりも敷居の低い、身近な書道家を目指して活動しております。第七回比田井天来・小琴顕彰佐久全国臨書展 天来賞受賞。令和元年、日本三霊山 立山山頂 雄山神社峰本社に看板奉納。
INFORMATION
6月3日~7月1日まで北陸銀行砺波支店にて【藤井碧峰書作展】を開催いたします。
〇場所
富山県砺波市本町5-17
○日時
平日の9:00~15:00
今回のテーマはシンプルに「書きたいものを書く」ということです。
能登の地震被災地への想いもありますが、我々元気に動ける地の人間がやりたいことをできなければどうする?という気持ちがあります。
書道の楽しみとしても、かつて限られた課題しか書いていなかった自分が、案外何でも書けると知った時は楽しくて仕方がなかったですね。
書の仕事を手掛けていながら、他の人よりそれを体現していかなければ、次の世代へと繋いでいくこともできません。
書に触れることの喜びが少しでも伝わる展示となれば幸いです。
是非会場にお越しください!
今回は、南砺市井波の南部白雲木彫刻工房との企画で生まれた、書を取り入れた木彫り看板を展示します。
平成生まれの若き彫刻士、吉本知正氏によって彫っていただきました。
正統派の書の良さ、筆字の持つ奥深さを、更に引き出す彫刻を施される職人との出逢いは、これからの工芸品、デザインの世界に新しい空気感を創り出す可能性を大いに秘めています。
【割烹いなみ】は実在しないお店ですが、制作例として作ることになりました。
平仮名を筆字で書く際の良さが伝わるように、しっとりとした雰囲気で書きました。
木の材料に関しても、字に合わせて神代楠を選ばれたとのことで非常にオーラがあります。
いつもでしたら展示終了後の作品紹介となるのですが、あまりにも良い看板ですので是非実物を見ていただきたく、先に少しだけ紹介いたしました。
字を彫っていただいた身としても大変気に入りまして、井波彫刻の発展にも貢献できたら嬉しいなと思っております。
木彫り看板を制作の際は、南部白雲木彫刻工房までお問い合わせをお願いいたします。
「書きたいものを書く」というテーマのもと制作を進め、今回の展示が出来上がりました。
私は起業以来、趣味としての書道というものを結構前面に押し出しながら、ここまで活動を行ってきました。
何故それにこだわるのか。
それは奇しくも、書道は趣味のはずなのに窮屈な想いを沢山してきたからです。
周りの書友と話すなかでも、同じようなことは当たり前のようにどこにでも存在することが分かり、何とかせねばとずっと思っています。
書道は知らず知らずのうちにルールに押さえつけられてしまう傾向があると思います。
例えばこんな展示でも、師匠に見せないと展示できない、こんな言葉は書いてはいけない、得意なもので攻めないといけない、他の人の書かないような言葉を書かないといけない等。
その点、今回の展示は結構好き放題書いてます。
結果として作品が行草書ばかりになって、展示の配置が大変だったのですが・・・笑
それでも書きたいと思っていた言葉、字に素直にアプローチできたので楽しかったですよ。
この一匹狼状態?の書道家の”自由の身”を自ら謳歌することで、他の方もご自身がやられている趣味との接し方を今一度確認していただければ良いなと感じています。
余計なお節介だと思いますが、ただ楽しくない、有意義でないことは続かないし、発展していきません。
今後の書道界のためにも、世の中のためにも、この活動が少しでも役立てることを祈っております。
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