藤井碧峰
1990年2月富山県砺波市生まれ。平成生まれの若手書道家として、古典臨書に基づく正統派の書が持つ本物の字の良さを追求しながら、現代的で、誰よりも敷居の低い、身近な書道家を目指して活動しております。第七回比田井天来・小琴顕彰佐久全国臨書展 天来賞受賞。令和元年、日本三霊山 立山山頂 雄山神社峰本社に看板奉納。
INFORMATION
藤井碧峰書道教室は2019年3月に始まってから丸5年になりました。
元々書道教室を行わない、という方向性で書道家としての事業を行ってきた自分。
今の師匠である石飛博光先生に「教室をしながら学ぶと良いよ」との助言を頂き、一気に気持ちが変わって始めることになりました。
憧れの方がそう仰ると、頑固な人間でもコロリと変わる瞬間があるものです。
実際に教室を始めてどうだったかについて箇条書きします。
・書道に対する考え方をまとめる機会になった
・コミュニティができて良き仲間の集まる場となった
・その場で字を書くことが増え、一発書きでの正確性が向上した
・上手くならざるを得ない理由ができた
・人が増えるほど様々なことを考える機会が増えた
当然5年の月日のなかで良いことも悪いことも両方ありましたが、結論として書道教室を始めて【明らかに良かった】ということが言えます。
元々人の多い会社にいた人間としては、個人事業で結構家に引きこもって行う仕事をしていると、人に会うことが少ないということが精神不安定に繋がっていたように思います。
ただし、これも教室の人数がかなり少なかった頃は同じように不安な日々を送っていました。
当初より書道教室はコミュニティとして捉えていました。
書を通して仲間と触れ合う場であり、この作家としての事業の応援団になってくださることもあります。
それは大きな心の支えとなっています。
生徒さんにとっても特別な場所となっており、仕事や家庭等が大変でも、なんとか時間を作って教室の場にこれば気分転換になるし、前向きな気持ちになれるとのこと。
皆の生き甲斐を感じられる場になっていることは光栄なことです。
藤井碧峰書道教室は、これまで生徒さんの成績や結果などは公表せずにずっと来ました。
競書雑誌の写真版や書き初め大会、公募展等での活躍はなかなかのもので、生徒さんやご家族にとっても、私にとっても大変嬉しいものではあります。
ただ、それは私の力で出した結果ではなくて、生徒さん自らの力で手に入れたものだと純粋に感じているため、「藤井碧峰がこうしたから~」という風に見せないようにしています。
私の仕事は、書を学ぶことに対して、その人に合った良いサポートをすること。
この教室にこれば絶対に字が上手くなります、賞が取れます、というようなことも一切言いません。
私の力で無理に何かを変えることも無く、生徒さんの地力を蓄えることを大切にして、回り道をしながら共に歩んでいます。
何でも指導者がやらないので不便なことが多い教室ですが、不便な時に人は考えて行動するものです。
その過程が書の力を鍛えていくうえで非常に有意義なものとなります。
良い仲間と過ごせる書道教室の日々は幸せなものです。
色々と変化しながら今がありますが、これからも良い歩みを進めていきたいと願います。
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