藤井碧峰
1990年2月富山県砺波市生まれ。平成生まれの若手書道家として、古典臨書に基づく正統派の書が持つ本物の字の良さを追求しながら、現代的で、誰よりも敷居の低い、身近な書道家を目指して活動しております。第七回比田井天来・小琴顕彰佐久全国臨書展 天来賞受賞。令和元年、日本三霊山 立山山頂 雄山神社峰本社に看板奉納。
INFORMATION
時々お客様よりご依頼を頂きオーダーメイドで掛け軸や額装をさせて頂くのですが、私は【技術料+表装料+送料】という式のもとで値段提示させて頂いております。
他の方はいくらでやっているかは分かりませんが、ご理解頂きやすいように設定してます。
技術料というのは表現が難しいので、私的には30歳男性の時給として2,000円を想定して考えております。
仮に1万円で1日働けるとして、3万円なら3日、5万円なら5日、10万円なら10日。
この際にその作品に集中して取り組むためには、その期間中の生活保障をして頂くような感覚で捉えて頂ければ良いのかもしれません。
つまりは技術料が少ないほどそれに掛ける時間は限られたものとなります。
そこそこの大きさの作品で技術料を少な目にするということは、書ける紙の枚数も減ってきます。
また使える紙の品質もそれなりとなります。
良い紙は線質が良くなるし相対的に作品が良くなります。
先に制作して販売するような「南無阿弥陀仏」の掛け軸のような場合にもこの紙を使用します。
設定価格は当然高くなりますが、安い紙を使うと細部を見た時に雑っぽく見えるため”お安く”と言われた場合を除いてそうしております。
あとはその価格が高いと思うか、妥当か、安いと思うかはその人次第です。
ご自身のしている仕事は時給計算したらいくらほどでしょうか。
そう考えて頂いたときに答えが見えてくると思います。
額装については内容次第で見栄えも全く変わってきます。
この「無心」は小さい作品ですが、額自体が非常に高級なためそれなりの設定になります。
(額代がほとんどだという事実。。。)
お店の看板揮毫等に関しても同じような考えで、あとは依頼する書道家にどれほど頑張ってもらいたいかがで話し合って決めると良いと思います。
少なくとも最初に提示された基本価格より値下げを求めると、普通以下の気持ちでしかお仕事して頂けない可能性が高いので気を付けましょう。
という話を書こうと思ったのは昨日の「ポツンと一軒家」で竹で編んだ鞄を制作されている方の話を見たからです。
制作に約60時間、約1週間掛かるのに85,000円で制作しているという話を見て、時給換算したら恐ろしく安いなと思い驚きました。
自分でも周りからその計算式は安すぎと言われますが、職人的な仕事は余程仕事を抱えて回らない自体にならない限りはそれぞれの人の仕事感覚で価格設定できるため、良心的な時が旬なのかもしれません。
最近私は桑原翠邦先生の作品を手に入れたのですが、これには憧れがあって購入しました。
物の価値とはその人次第なのではありますが、書作品のようなものの場合には制作依頼をすればあなただけの作品を作れるわけです。
有名な人が誰かのために書いたものを手に入れるより、あなたが純粋に気に入った作品を手に入れたり、誰かが気持ちを込めてあなたのために制作した作品のほうが価値があるかもしれません。
是非一度書作品をあなたの生活空間に取り入れてみてください。
書作品、企業・商品ロゴ、看板、表札等のオーダーについてはこちらの記事もご覧ください。
【書作品、企業・商品ロゴ、看板、表札等のオーダー】
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