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BLOG 書道・筆文字

貧乏人の楽しい書道ライフ|苦しい時期を振り返りながら

書けない、できない理由をつくらない

前に業者さんから聞いた話によると、物価高や色々あって世間は貧乏になって、書道をする人が減っているとのことです。
ホンマかいなと思ってしまうのですが、何だかんだで成立するかどうかは、結局その人次第なのではと感じたりもします。

僕の場合、車好きだったので、好きな車を維持できる給料の会社であることを前提に就職活動をしていたし、今でも同じように「この水準の生活をするために必要なお金はどれほどか」ということをある程度考えたうえで、仕事なり消費活動をしています。
貧しい時でも使う道具を変えたり、やる内容、環境を変えていけば楽しめます。

貧乏人の楽しい書道ライフ|苦しい時期を振り返りながら

それが好きかどうかは別として、筆を持つことだけが書道なのではなく、鉛筆を持って字を書くことも書道です。
僕がいつも月一開催している、縁空さんでのペン字講座もそうです。
安い半紙で、一枚一枚の紙が真っ黒になるまで練習するのも、また新聞紙やチラシに書くのも良しです。
はがきに絵を描いて、その横に自作の句を書くのも良しです。

書にはどういう楽しみ方があるかを幅広く知っていくと、状況に応じて使い分けたり、環境適合ができるようになります。
環境に合わせて様々なシーンで活躍する場が作れるのも書の良さですね。

いつでも書けない、できない理由は作れるものの、いつでも書ける、できる理由もできてしまうのが書道だという気もします。

貯金が枯渇してもどうにかして上京していた頃

下関 火の山公園

東京の書道教室で習うようになってからというものの、当初は高速バスを駆使して上京していました。
理由は一つ、収入がほとんど無くて貧乏だったからです。笑
コンビニで100円のスイーツも買えない、コンビニで買うお昼ご飯も極力400円以内に抑えようとか、とんでもないケチな生き方をしていたなと思います。

高速バスも、「高岡→新宿or東京」までの区間で、当時の5,000円の最安値のものは、前後の席も余裕が無いし、隣ともくっつくので、身長が180㎝近くある自分には狭くて苦しかったです。
寝るにも疲労がたまるし、トイレは無いしというところです。

7,000円ほどのものになると3列シートで、パソコン作業もしながら行けるのですが、当時の感覚からすると1,000円すら惜しいので、安い便が予約を取れない時だけ使ってました。
この少し快適な高速バスでも、何だかんだで長時間乗るので(7時間ほど)エコノミー症候群になりやすく、疲れましたね。

貧しくても「笑顔」絶やさずに

そうこうしているうちに、自分の車で下道で行くのと2時間くらいしか変わらないじゃんと思い、当時の愛車で2回上京しました。
群馬まわりも、山梨まわりもそれぞれ9時間は掛かりました。
でも当時は、必死で書を習いに行っていたので、それで体力が持っていましたね。
ここに道が開けるきっかけがあると、本気で信じていましたから。

単純に行動だけ見ると、自分で運転するとその間物事を考えることはできても、本は読めないし仕事はできません。
一方で高速バスに乗ると、自分でアレコレできますが、何だかんだで疲れたり、スマホを触ったり本ばかり読んでると酔うので、あまり何でもできない。
自分の時間の価値が低かった時代だったから、自分で稼ぐ力が無かったからこそ成立していた行動だったなと思います。

その代わり、下道を通ってそこだけの景色も見られたし、運転が好きなのになかなか遠くに行く理由も無かった自分には良かったし、先生方にも下道で9時間かけてやってくる変な生徒という印象を持っていただけて良かったですね。

貧乏が育てる道具の見極めセンサー

道具的にはどうかと言うと、墨液は使わず安い固形墨を磨って字を書いていました。
これである程度、墨の性質も学ぶことができて良かったです。
固形墨で書くことが意外とコストパフォーマンスも良く、書人としての心構えも得られたように思います。
今では制作をするうえで、字を書くまでの時間が掛かり過ぎるとロスが大きいため、なかなかできないのですが、良い墨、良い硯は日々増えていくので、いずれ本流に戻っていきたいなと感じております。

筆は羊毛筆ばかり使っていたこともあり、あまり消耗しない、むしろ馴染んでいくこともあって、そのまま使っていました。
その後、作品の制作をできるようになってからは、制作費を頂く=そのお金で筆を買う、といったように進めてきました。

紙は露骨に消費するためお金が掛かりますが、当初は紅星牌を使っていたものの、段々他の紙を使うようになっていきました。
価格の高い紙がオールマイティーというわけではなく、下の価格の紙でもそれぞれの良さがあるので、それを楽しみながら見つけていくことができました。

根元の緩んでしまった小筆とかも、どうやって固め直そうかなとか、昔使っていた筆も復活しないかと洗い方を工夫してみたりと、何でもこんな時に創意工夫と知恵で学んでいきました。
100均に何か書道に流用できるものは無いかなとか、何でもありです。

とは言え、なかなか続けられないよねと思う気持ちも

綺麗ごとは並べてみたものの、実際には続けられない気持ちも分かります。
多くの方は、書道は習うものとして、教室に所属して向き合っておられます。
僕もそうだったのでよく分かりますが、お月謝の支払いや定期的に訪れるイベントが苦しいわけです。

教室は一度入ると簡単に辞めにくいし、教室移籍も簡単にできるものではありません。
こんなことを書いている僕の教室なんかは募集していない、席が空かないので、一度離れてしまうと二度と入れるかどうかは、その人の人柄と運次第です。(たぶん
ということで、貧乏人に関わらず書道を続けること自体割と難しいことです。

医王山と砺波平野|書道家藤井碧峰

ただ、人それぞれ事情があるので、教室を辞めにくい構造だけは作らないように、僕のほうでは努力しています。
受験の時でも、家の事情で続けられない時でも、何でもです。
言い出せる空気感が大切で、言えない関係なら既に終わってますからね。
そんな雰囲気の教室だから居心地が良いのか、どうにかしてこの教室に居続けたいと思って、生徒さんが自ずと努力されています。

教室に入っていただいた時から一般の人に教えている内容は、自分一人でも書道を楽しみ、上達できる方法です。
最悪僕の方で学べなくなって方向性が少し見えなくなっても、競書雑誌「書道日本」の力を借りれば楽しく続けられるはずです。

当教室に通っていれば分かることは、選択肢がいつでもあるということです。
書道はどんな方法でも続けられるし、いつでも辞められる。
でも続けるかどうかは、いつでもその人の想いの強さが肝心です。

僕は想いが強かったから、貧乏な中でも貯金が底をつきそうでも努力して、書道教室で習いながら、またその時々を楽しみながら続けてくることができました。
想いは、どんな壁をも超えていきます。

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